世界が注目する「スーパー雑穀」！
キヌアを美味しく食べるペルー料理レシピ3種。

国連やNASAもその栄養価の高さを認めて、今や世界中で注目される話題の雑穀、キヌア。原産地・ペルーの料理をお手本に、おいしく食べる方法を紹介します。

ここ数年、日本でもスーパーフードとして耳にする機会の増えたキヌア。2013年、「キヌアが食糧危機の重要な解決手段になり得る」として、国連がこの年を「国際キヌア年」と定め、さらにNASAはキヌアを「21世紀の主要食」と評価し、宇宙食としての研究を進めています。こうした国際的な機関の動きをきっかけに、欧米ではダイエット食として有名人の間で火が付き、いまや世界中で注目の雑穀に。

今回は、料理人の荒井隆宏さんに、ペルー料理をベースに、日本でも普通に手に入る食材を使ったキヌアのレシピを教えてもらいました。

「どれも簡単に作れて食感の楽しいものばかり。このほかにも、サラダやパン生地に混ぜたり、クスクスのように肉に添えたり、キヌアは気軽に取り入れやすい食材だと思います。あらかじめ茹でたものを冷蔵保存しておくと便利ですよ。食感を残したいものは固めに茹でるなど、料理や好みによって茹で具合を変えるのがポイントです」

キヌアとジャガイモのサラダ

「カウサ・レジェーナという人気料理です。日本ではホクホク感のある男爵いもを使うのがおすすめ」

材料（4人分）　
A［ジャガイモ1個（180g）　マスタード小さじ4　塩少々　レモン汁少々　オリーブオイル小さじ2］　B［キヌア大さじ3　ツナ缶1缶　万能ねぎ1本　マヨネーズ大さじ3　白胡椒少々］　アボカド¼個ゆで卵1個　オリーブ2粒
作り方　
1.キヌアは2倍量の水で茹でる。万能ねぎは小口切り、アボカドはスライスし、ジャガイモは茹でる。
2.Aの材料を全て合わせてマッシュポテトを作る。
3.Bの材料でタネを作る。
4. 2.を2等分し、お椀などで型をとり、アボカドと3.を挟んで盛りつけ、ゆで卵とオリーブを飾る。

キヌアと水煮大豆のセビーチェ

「魚介のマリネのイメージが強いセビーチェですが、一部の地域では大豆に似たタルウィの豆を使います」

材料（4人分）　
A［レモン汁2個分　すりおろしニンニク1かけ分　コリアンダーみじん切り大さじ1　唐辛子適量　塩少々　胡椒少々］　キヌア100g　水煮大豆150g　赤玉ねぎ½個
作り方　
1.キヌアは2倍量の水で歯ごたえが残る程度に茹でる。唐辛子、赤玉ねぎはみじん切りにする。
2.Aを混ぜてマリネ液を作る。
3.食べる直前に2.と具材を合わせ盛りつける。

ササミのキヌア揚げ、サルサ添え

「キヌアを生のまま、揚げ物の衣にするのも良いですね。かりかりの食感が他にはないアクセントに」

材料（4人分）　
A［卵1個　牛乳50㎖ 薄力粉100g　パプリカパウダー大さじ2　チリパウダー小さじ1　ケチャップ大さじ1］　B［レモン汁½個分 すりおろしニンニク小さじ1　コリアンダー少々　塩少々　胡椒少々］　キヌア200g　赤玉ねぎ¼個　ササミ4本　オリーブオイル200㎖　塩少々 胡椒少々
作り方　
1.赤玉ねぎはスライスして冷水にさらす。
2.Aを混ぜ合わせを作る。
3.ササミに塩・胡椒をして、2.とキヌアを絡める。
4.フライパンにオリーブオイルを温め、表面がカリッとなるように焼き上げる。
5.Bを合わせてサルサ液を作り、食べる直前に赤玉ねぎを和える。
6.皿に4.と5.を盛りつける。

◎荒井隆宏さん　料理人／ペルー料理店『荒井商店』店主。『オテル・ドゥ・ミクニ』『TheRoad and The Sky』を経てペルーで修業後、2005年に開店。著書に『荒井商店 荒井隆宏のペルー料理』（柴田書店）。

『クロワッサン』912号（2015年11月10日号）より