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おいしく簡単にできる
塩ヨーグルトで本格トルコ料理。

トルコ、ロシア、モンゴル、イランなどユーラシア各国の食文化と料理を長年にわたり研究している荻野恭子さん。

「ヨーグルトは、トルコ語で〝混ぜる、こねる〟という意味。大切に飼っている牛や山羊等の副産物として、紀元前の昔から遊牧民の生活には欠かせない発酵食品です。そのまま食べるだけでなく、万能調味料としてさまざまな使われ方をしているんですよ。最近日本でも話題の〝塩ヨーグルト〟もそのひとつ。トルコではいろいろな料理に使われています。日本の醤油や味噌のようなものですね」
 
食文化研究のためトルコにホームステイしていた荻野さんは、スーパーで売っているヨーグルトが、キロ単位なことに驚いたといいます。トルコの人はそれを1週間くらいで食べ切ってしまいますが、その一部にはにんにくと塩を混ぜて〝にんにく塩ヨーグルト〟を作り、冷蔵庫にストックしておくのだそう。

「食材を選ばないので、ドレッシング的に使ったり、肉をマリネしたり、ソースとして料理にかけたり。煮込み料理にも使えます。もちろんトルコ料理以外にも何にでも使えますよ」。日々の食事に積極的に取り入れたてみて。

 
 

にんにく塩ヨーグルト

さっぱりとした酸味とにんにくパワーが食欲を増進させてくれる「にんにく塩ヨーグルト」。

さっぱりとした酸味とにんにくパワーが食欲を増進させてくれる「にんにく塩ヨーグルト」。

材料(作りやすい分量) プレーンヨーグルト1パック(450g)、塩小さじ1½~2、にんにくのすりおろし1かけ分
作り方 ボウルにプレーンヨーグルト、塩、にんにくのすりおろしを入れよく混ぜる。*冷蔵庫で2週間くらい保存可。

 

にんにく塩ヨーグルトを使うだけで、
本格的なトルコ料理が楽しめます!

ナスのピラフ

優しい味わいのピラフは子どもも大好き。

優しい味わいのピラフは子どもも大好き。


「鍋に皿をあててひっくり返せば、放射状に並べた茄
子が表面に。松の実とシナモンがアクセント。そこに
にんにく塩ヨーグルトをかけるのがトルコスタイル」
材料(作りやすい分量) 米2カップ、なす3本(薄切りに塩小さじ½をまぶす)、トマト1個(角切り)、玉ねぎ¼個(みじん切り)、松の実大さじ2、オリーブオイル大さじ3、シナモン(パウダー)小さじ¼、湯2カップ、塩小さじ1、胡椒少々、バター少々、にんにく塩ヨーグルト適量
作り方 1.米は塩を入れた湯(分量外)に15分ほどつけておき、水気をきる。
2.フライパンにオリーブオイル、なすを入れて中火で両面炒めて取り出す。
3.空いたフライパンで松の実と玉ねぎを炒めて取り出し、トマトも強火でサッと水分をとばしながら炒める。
4.直径18㎝の鍋にバターを塗り、②を放射状に並べ3のトマトを真ん中に置く。
5. 1と3の松の実と玉ねぎ、シナモンを合わせ4に加える。
6.湯、塩、胡椒を混ぜ、5に流し入れる。
7.鍋に蓋をして強火にかけ、沸騰したら弱火にして13分ほど炊き、火を止め、3分蒸らして器に盛る。にんにく塩ヨーグルトを小鉢に入れて添え、食べる時にかける。


 

ポテトサラダ

ヨーグルトとポテトは相性抜群!

ヨーグルトとポテトは相性抜群!


「にんにくの旨味とヨーグルトの酸味がじゃがいもにぴったり。マヨネーズで作るよりも低カロリー、低脂肪で、発酵パワーも加わったヘルシーな一品です」
材料(2人分) 新じゃがいも2個(ゆでて皮をむき2㎝角に切る)、玉ねぎ¼個(薄くスライス)、ピーマン1個(種を取り薄くスライス)、イタリアンパセリ大さじ2(粗みじん切り)、にんにく塩ヨーグルト½カップ、レモン汁大さじ1、オリーブオイル大さじ1、塩・チリパウダー各少々
作り方 
1.ボウルに塩、レモン汁、オリーブオイルを入れてよく混ぜる。
2.じゃがいも、玉ねぎ、ピーマン、イタリアンパセリ、にんにく塩ヨーグルトを加えてよく混ぜる。
3.器に盛り、にんにく塩ヨーグルト(分量外)をかけてチリパウダーをふる。


 

ラムチョップのオーブン焼き

マリネして焼くだけで、豪華なメインに。

マリネして焼くだけで、豪華なメインに。


「にんにく塩ヨーグルトでマリネすると、ラム独特の臭みが消え、肉質も柔らかくなります。マリネ地に入れる野菜も一緒に焼いてつけ合わせに」
材料(2人分) ラムチョップ4本(塩・胡椒・タイム各少少をふる)、オリーブオイル大さじ1、玉ねぎ¼個(薄切り)、トマト1個(薄切り)、青唐辛子4本(斜め薄切り)、塩小さじ¼、ドライタイム小さじ½、にんにく塩ヨーグルト大さじ2
作り方 
1.にんにく塩ヨーグルト、玉ねぎ、トマト、塩、青唐辛子、ドライタイム、オリーブオイルを混ぜたものでラムチョップをマリネし、15分以上漬けておく。
2.オーブン皿にクッキングシートを敷いてラムチョップとマリネの野菜を並べ、230℃に熱したオーブンで10分ほど焼く。
3.器に盛り、にんにく塩ヨーグルト(分量外)を横に流す。


◎荻野恭子さん 料理研究家/74年から50カ国以上を訪問し食文化研究を続けている。「サロン・ド・キュイジーヌ」主宰。『ヨーグルトマジック』(文化出版局)ほか著書多数。

『クロワッサン』904号(2015年7月10日号)より

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