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カラダの巡りを整える
香味野菜を主役にした料理vol.2

高温多湿の日本の夏で、消化機能が低下して夏バテしまった人も多いのでは。

「中医学では、〝気〟の巡りが悪くなるといいます。外気の湿気と合わせて、冷たいものの摂りすぎなどで〝水の毒〟も溜まりやすくなります。〝気〟を巡らせるには香りのよいものを、というのが薬膳の考え方。そこで香味野菜をたっぷり使った料理がおすすめです。フレッシュな香りやシャキシャキとした歯ごたえ、辛味などが食欲を増進しますし、不要な〝水の毒〟を気持ちよく出すことで、カラダがスッキリします」と『青家』『青家のとなり』主宰青山有紀さん。
 
香味野菜というと、薬味や肉や魚の臭み消しなど脇役のイメージが強いですが、それぞれ薬効の高いものばかり。

「それに香味野菜を使うと、簡単に味に深みや複雑さが出せます。料理の腕が上がったように感じますよ」
 
紹介してもらった料理は、どれも香味野菜がたくさんとれて、短時間で手軽に作れるものばかり。

「香味野菜は、熱を加え過ぎると香りが飛んでしまうので、できるだけ生で食べるのがいいんです。ただ、生野菜ばかりではカラダを冷やしますから、生姜などを上手に使ってカラダのバランスをとりましょう。香味野菜は一度、水を張ったボウルに放つのがポイント。シャキッとさせるのと同時に、複数の香味野菜を均等に混ぜ合わせることができます」

 

香味野菜と梅干し、しらすのかき揚げ

茗荷、ねぎの風味と梅干しの塩味だけ。味付け無しでいただけるかき揚げ。

茗荷、ねぎの風味と梅干しの塩味だけ。味付け無しでいただけるかき揚げ。


材料(2~3人分) しらす100g、枝豆(茹でてさやから出したもの)¼カップ、茗荷1個、白ねぎ15㎝、梅干し大1個、薄力粉大匙1½、揚げ油適量、A[薄力粉大匙3、水大匙3]
作り方 
1.茗荷と白ねぎは小口切りに、梅干しは手で小さめにちぎり、ボウルに入れる。
2.しらすと枝豆も加え、薄力粉を混ぜる。
3.Aを加えて混ぜ、170℃に熱した油に一口大ずつ入れてカリッと揚げる。

 

あさりのにゅうめん

甘く上品な香りのセルフィーユで、無国籍風にゅうめんの出来上がり。

甘く上品な香りのセルフィーユで、無国籍風にゅうめんの出来上がり。


材料(1人分)あさり150g、昆布出汁300㎖、酒大匙1、薄口醤油大匙1½、みりん小匙2、塩適量、そうめん1束、すりごま適量、A[セルフィーユ4~5茎、細ねぎまたは万能ねぎ1本、新生姜10g、スプラウト½パック]
作り方 
1.あさりは3%の塩水に入れて砂をはかせ、貝をこすりつけてしっかり洗う。
2.昆布出汁にあさりを入れ、蓋をして火にかけ、あさりの口が開いたらアクを取り、酒、醤油、みりんを入れて火を止める。
3.セルフィーユは葉をちぎり、細ねぎは小口切りに。新生姜は千切りに、スプラウトは根を落とす。
4.水を張ったボウルにAを入れてよく混ぜ、ザルにあげてしっかり水気を切る。
5.そうめんを茹でて洗い、しっかり水気を切る。
6. 2の出汁を温め、味見をして必要なら好みの量の塩を足してそうめんにかけ、4を乗せ、すりごまを振る。

 

焼き茄子 香味だれ

焼き茄子にパクチーを添えて。意外なコラボで新しいおいしさ発見。

焼き茄子にパクチーを添えて。意外なコラボで新しいおいしさ発見。


材料(2人分) 茄子3本、パクチー好みの量、松の実小匙1、A[白ねぎ5g、新生姜5g、ナンプラー小匙2、醤油小匙1、みりん小匙1、酢大匙1、おろしにんにく少々]
作り方 
1.茄子はガクの周りに切れ目を入れ、竹串などで数カ所刺して皮が真っ黒になるまで焼く。
2.粗熱が取れたら手を水でぬらしながら皮を剥き、完全に冷めたら冷蔵庫で冷やす。
3.Aの白ねぎ、新生姜はみじん切りにする。
4.2を食べやすく切って器に盛り、松の実とよく混ぜたAをかけ、パクチーを乗せる。
●好みでタレに唐辛子粉小匙½くらいを入れてもよい。

 

◎青山友紀さん 『青家』『青家のとなり』主宰/東京・中目黒の京おばんざいと韓国料理の『青家』と京甘味処『青家のとなり』が評判。著書に『青山有紀のおばんざい定食』ほか多数。

『クロワッサン』906号(2015年8月10日号)より

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