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江戸料理風にみりんを使い、
ちょっと粋な暑気払い2

冷蔵庫もなかった時代、江戸庶民はどんな食生活の工夫をして夏を乗り切ったのでしょう?

今回は、江戸時代に書かれた料理本の中から、みりんが使われている江戸前な料理を、小説家・江戸料理研究家の車浮代さんに紹介してもらいましたた。

「江戸料理はとてもヘルシーです。基本的に肉は食べず、食材は野菜、魚介、豆類、海藻が中心。油は高価なので調理法は焼く、蒸す、煮る、茹でるが主。冷蔵庫はないので、生なまもの物の保存は漬けるか干す。めざし、煮しめ、きんぴら、お浸し、おから、豆腐や納豆が庶民の代表的なおかずでした」

みりんの使用は一般的ではなく、砂糖と同じく高級料亭が使っていたそう。再現してみると、ほのかな甘味を塩や醤油が引き立て、シンプルながら、素材の旨味が伝わる逸品になります。

「発酵食品や保存食が発達した江戸時代。スローフードを実践していたのが江戸庶民だったわけです。発酵食品のひとつ、本みりんで暑気払いをしては」

 

鰹雉子焼

材料 鰹4~5切れ、醤油・本みりん各大匙1、木の芽適量
作り方 
1.鰹は1㎝厚(刺身でも可)に切る。醤油とみりん1:1の漬けだれに1時間、漬け込む。
2.1を魚グリルなどで焼く。
3.器に盛り、木の芽を添える。

みりん風味が効いた鰹の照り焼き。

みりん風味が効いた鰹の照り焼き。


 
塩茹でとはひと味違う枝豆は美味。

塩茹でとはひと味違う枝豆は美味。

枝豆みりん煮

材料 枝豆(さや付き)200g、本みりん50ml、だし250ml、味噌大さじ1
作り方 
1.本みりんを鍋に入れ、火にかけてアルコール分を飛ばし煮切ったら、だしを加える。
2.1に味噌を加え、洗った枝豆をそのまま入れて5〜6分煮る。


 

みりん粕とクリームチーズのディップ

材料(作りやすい分量) クリームチーズ・みりん粕各適量、醤油適宜
作り方 
クリームチーズ2に対して、みりん粕を1の割合でボウルなどに入れて混ぜる。好みで醤油を数的たらしてもいい。

みりん粕を現代風にアレンジ。

みりん粕を現代風にアレンジ。


 
蛸の揚げ物は“肴”に最適。

蛸の揚げ物は“肴”に最適。

蛸の衣がけ

材料 茹で蛸100g、醤油・本みりん各大さじ1、片栗粉・揚げ油各適量
作り方 
1.茹で蛸は食べやすい大きさに切る。醤油と本みりん1:1の漬けだれに漬けて30分おく。
2.1の水分をしっかり切り、片栗粉をまぶしたら、揚げ油でカラッと揚げる。


 

鱸塩みりん蒸し

材料(作りやすい分量) 鱸切り身1切れ、塩・本みりん・茗荷各適量
作り方 
1.鱸は食べやすい大きさに切って軽く塩を振り、2時間ほどおく。
2.保存袋に1を入れ、本みりんを全体に渡るように注ぎ、30分おく。
3.魚を取り出し、水分を軽く拭き取ったら蒸し器で蒸す。火が通ったら器に盛り、せん切りの茗荷を添える。

塩みりんのシンプルな蒸し煮。

塩みりんのシンプルな蒸し煮。


 

◎車浮代さん 時代小説家、江戸料理研究家/江戸文化の中でも、浮世絵と江戸料理に造詣が深い。最新刊は『江戸の食卓に学ぶ江戸庶民の〝美味しすぎる〞知恵』(ワニブックス) 

『クロワッサン』904号(2015年7月10日号)より

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