くらし

水耕栽培、鉢植えを育ててみよう。【グリーンがある暮らし】

眺めるだけでストレスが軽減されるというのは、もはや定説。負担なく楽しくグリーンと暮らしてみませんか?  
庭師、草盆栽家の砂森 聡さんに教わります。
  • 撮影・柳原久子

自分で植えたり、水耕栽培したり。少し手をかけて育ててみよう。

球根は基本を押さえて水耕栽培で。

ポイントさえ押さえれば、初心者でも失敗することなく花を咲かせることができる、水耕栽培。

「今の時季なら、すでに蕾がつき始めている球根を買ってくるとよいでしょう。根が水を吸える状態であれば、ビンやグラスなど家にある器で大丈夫です。平皿に苔を入れてその上にのせたりもできる。ただし、球根が水に浸かりすぎないことが大事。水の量は球根の底がぎりぎり浸かるくらいが目安となります」

水替えは1〜3日おきに。この時も球根に水がかぶらぬよう注意を。

水の量を調節できれば、鉢や平皿でも栽培できる。ムスカリ、ヒヤシンス、チューリップなどが手に入りやすい。

1種類を小さな鉢に自分で植えてみる。

かわいいグリーンを見つけたら、気に入った鉢に自分で植え替えてみると、また愛着もひとしおに。

「小さなものなら、それほど手間もかかりません。園芸店で培養土を買ってきて、たとえば1カ月にひとつずつ、時間のあるときに植えていけば、1年で12個もの鉢ができる」

複数の鉢なら、後に述べるような、室内外で管理する調整もしやすい。

「ひとつの鉢だけだと大切にしすぎて家の中ばかりに置く傾向が。複数あれば、室内に飾る鉢と屋外で管理する鉢を交互に入れ替えられます」

買ってきたアイビーを植え替える場合。鉢を選んだら、土、ネットとハサミを用意。ピンセットがなければ箸でも。
1.ポットを揺らしながら植物をはずし、まずは鉢の肩の部分、上部から土を落としていく。固まった根の部分は、ピンセットなどで軽くほぐすように。
2.鉢底に合わせて切ったネットを敷き、かぶるくらいに土を薄く入れる。土は園芸用の培養土を使用。ネットを敷くと土がこぼれず、虫も入らない。
3.植物の根元を指で土に押し込みながら入れ、鉢を回して土を周りに足していく。次に、土の表面をまんべんなく軽く押しつける。
4.押しつけて沈んだ分を足すようにして再び土を入れる。一度しっかり押さえないと、水やりの際に鉢から土がこぼれ落ちてしまうので注意。
5.縁に近い部分の土を指で押して少しくぼみを作る。これをウォータースペースといい、水やりの時に一旦この部分にたまってから水が染み込む。
6.最後にたっぷり水やりするのを忘れずに。一度目は下から濁った水が出てくるので、何度か繰り返す。透明な水になったら植え替えは完了。

砂森 聡(すなもり・さとし)●庭師、草盆栽家。個人宅などの庭づくりから管理までを行う傍ら、東京・西荻窪、吉祥寺に店舗を構える。インスタグラム:@suna_isso

撮影協力:吉祥寺 ひとくさ/くろもじ珈琲
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-14-7 第二高島荘  TEL.0422-27-2732 賚12時〜18時 水・木曜休み 店内には、珍しい山野草や季節の切り花が並ぶ。奥には、カフェも併設。インスタグラム:@hitokusa_kuromojicoffee

『クロワッサン』994号より

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