くらし

【買い物編】よかれと思っていたその節約術、実は逆効果かもしれません。

日常生活に必要なものや世の中のしくみがどんどん進化している今、節約術もアップデートが必要。一度、見直してみませんか?
  • 撮影・黒川ひろみ イラストレーション・柿崎サラ 文・小沢緑子 

業務用スーパーに行って、 「大容量パック」を友人とシェア。→×

業務用スーパーや会員制大型スーパーに友人と出かけ、買ったものをシェアするのは人気だが、「一緒に行くのは楽しくて満足感につながるのでかまいませんが、節約という観点では疑問です」。

なぜかというと自分は肉や魚などの生鮮食品だけ買うつもりでも、ケーキも買ってシェアしようと言われれば、なかなか断れないもの。

「『いらない』と遠慮なく言える間柄ならいいですが、お付き合いで予定にないものまで買ってしまいがちです」

また、大容量パックを買うなら、あくまでも節約に役立つものだけを計画的に。

「肉なら鶏胸肉など、何にでも使えるものを買い小分けして冷凍するなど、余らせずにちゃんと消費できるものだけにとどめたほうがいいです」

家電は寿命がくるまで とことん使い倒す。→×

「家電は10年前と比べると、機能だけでなく、消費電力の差もとても大きい。特に冷蔵庫、テレビ、エアコンなどは新旧の製品の差が大きく、古い製品のほうが電気代がかかり、大切に使い続けても節約にならない可能性が非常に高いです」

各家庭の家電の平均使用年数は冷蔵庫が12・2年、テレビが9・5年、エアコンが13・5年という調査報告があるが、なかでも買い替えの優先順位が高くなるのが冷蔵庫。

「冷蔵庫は半日でも使えないと困るので、壊れると焦って探しがち。それぞれの製品の性能をじっくり比較しないまま購入してしまうと、その後のランニングコストが高くつくことが。10年を超えたら買い替えのタイミングを図ったほうがいいです」

節水のために シャワーヘッドを交換する。→◯

シャワーの場合、1分間に出るお湯の量は約12リットル。

「15分程度なら、湯量は浴槽1杯分より少なくなります。シャワーはこまめに止めながら使うことが、一番の節水に」

たとえば使う時間を1日1分短縮すると、年間でガス代が約2、300円、水道代が約1,000円の節約になる。

「シャワーヘッドを節水率50%程度のタイプに取り替えるのもおすすめです。手元に止水スイッチがついたタイプなら、こまめにお湯を止めることができるので、さらに節水することが可能に」

食洗機はもったいないから 使わない。→×

「たくさんの食器を洗うときは、手洗いより、食洗機を使ったほうが節約になります」

省エネルギーセンターのデータによると、年間のガス代と水道代の合計は、1日2回として、手洗い(1回5分程度・65リットルの水や湯)が2万5510円、食器洗い乾燥機(給水接続タイプ)が1万6640円で、食洗機のほうが年間約8,870円の得。

「少量を洗うのは不経済なので、わが家では朝使った食器はためておき、夜使った食器と一緒に食洗機でまとめ洗いをしています」

野菜の高騰時には 冷凍野菜を活用。→◯

ここ数年、天候で野菜の値段が高騰することがあるが、「もやし、豆苗、かいわれ大根などの水耕栽培野菜やきのこ類は比較的価格が安定しています。また、冷凍野菜の利用もおすすめ。業務用スーパーだとパプリカ、菜の花、輪切りの大根など、定番以外の冷凍野菜も揃っていて便利です」。

あるいはたれ、ドレッシング、○○の素など必要以上の加工調味料を見直す手も。

「基本の調味料があれば、たれやドレッシングは手作りできるので、食費の節約にもつながります」

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