くらし

はじめての盆栽。まずは扱いやすい紅葉から始めてみよう。

種木屋 塩津植物研究所に教わる盆栽。自分だけの風景を作ってみよう。
  • 撮影・青木和義

自分だけの風景を作る。まずは扱いやすい紅葉から始めてみよう。

⇒ 種木屋 塩津植物研究所についての記事はこちら
自然を小さな鉢に映したものが盆栽だ。丈洋さんが初めての盆栽作りにおすすめするのは紅葉や楓などの落葉樹。
「葉の色の変化や落葉のさまが楽しめます。また、葉が垂れてきたり変色したりなど、弱った時の変化がわかりやすい。原因は水やりや日光が足りないなど、いろんな状態が考えられますが、ダメな要素を考えてひとつずつ対処していくといいですね」
基本的には終日外で育て、観賞するときだけ室内に入れる。あくまでも自然が相手なのだと心得て。

【材料】
紅葉、アカゴケ、土(左上から赤玉土、桐生砂、右の腐葉土を配合比率3:1:1で用意)、ハサミ、針金、鉢底ネット、土入れ、箸、鉢。

1. 鉢の正面を決める。3本足の場合、どれかの足を正面に。鉢を見て好みで決めても可。
2. 鉢底ネットを針金で固定する。U字に曲げた針金を鉢の穴に合わせて広げ、内側から刺す。
3. 底から針金を引き出し、左右にひっぱってぴっちりと固定する。
4. 赤玉土、桐生砂、腐葉土をムラのないように、よく混ぜ合わせる。
5. 紅葉の根元をそっと持ち、ポットから外して根の張り具合を確認する。
6. 根が詰まっていたら箸でやさしくほぐして土を落とし、根を伸ばしてやる。
7. 植え替え適期(概ね春)なら伸びすぎた根を切り落とす。それ以外の時期は切らない。
8. 植え替え適期なら全体の3分の1程度の根を切り落としてもだいじょうぶ。
9. 鉢底のネットが隠れる程度に4の用土を入れる。
10. いちばん美しく見えるよう紅葉の正面を決めて鉢に収め、土を入れていく。
11. ある程度土を入れたら箸で根元を突き、根と根の間に土を入れこむ。何度か繰り返す。
12. 根元にそっと水を注ぐ。底穴からあふれ出すまでたっぷりとやること。
13. アカゴケを裏返し、全体の厚みを削ぐようにハサミでカットする。
14. 箸でギュッと押し込みながらコケを貼る。最初はつなぎ目が見えるが直に一体化する。
15. なるべく切れるハサミで混み合っている葉やぶつかっている枝を落として樹形を整える。

種木屋 塩津植物研究所●奈良県橿原市十市町993-1 TEL:0744-48-0845 定休日:木曜
 http://syokubutsukenkyujo.com 
著書に『身近に植物のある暮らし』。

『クロワッサン』974号より

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