くらし

ベランダガーデニングは、プランターごとにコンセプトを決める。

集合住宅の限られたベランダ空間でも、素敵な“庭”は作れます。庭師、草盆栽家の砂森聡さんに教わりました。
  • 撮影・青木和義 文・大澤千穂

植物同士の相性を見極めた上で、プランターそれぞれにコンセプトを決めれば、よりバランスのいい庭になる。

A 借景との調和と、風にそよぐ葉が主役。

ベランダの一番左に位置するプランター。この鉢の中心はミモザ。
「背が高くなるので目隠しにはもちろん、借景となるベランダの向こうのイチョウの木と重なった時の美しさも意識しました。下草にはちりちりとしたシルバープリペットなど、柔らかい葉のものを植えているので、風にそよぐ様子を楽しんでほしいですね」
薄紫と濃い紫の花のコントラストも美しい、繊細なひと鉢となった。

ミモザをメインに
マメ科。背が高く、横幅もボリュームがあるので目隠し効果が高い。

シロヤマブキ
白い花が咲く落葉低木。この時は花が終わった状態。この後、実がつく。

ウエストリンギア
乾燥に強い低木。別名オーストラリアンローズマリー。花は薄紫。

シルバープリペット/ライム
気候の変化に強い常緑低木。白斑入りが定番だがこれは明るい緑の葉。

クレマチス
世界の庭で愛されるツル性植物。花の色は様々だがこれは濃い紫。

B プランターからあふれるダイナミックな緑。

立ち木として斜めに植えられた背の高いモミジと、やや大ぶりな花の山アジサイがインパクトのある鉢。
「下草にはツワブキやギザギザとしたクサソテツなど、葉の形が楽しい山野草を。枝や茎が長いものが多いですが、鉢からはみ出すくらいが素敵です」
同じく室内側にあるCのプランターにモミジなど同じ植物の品種違いを入れることで、世界観がまとまった。

山アジサイをメインに
品種も幅広い山アジサイ。こちらは青みがかった白い花が爽やか。

モミジ
新緑から紅葉に向かい落葉する、日本の四季の象徴的植物。半日陰を好む。

アスチルベ
丈夫で、日陰や雨天でも花を長く咲かせる。この日も紅色の花が。

クサソテツ
多湿を好む多年草。若芽は天ぷらなどでおなじみの山菜、コゴミ。

オルレア
春夏に白い花が咲く。花が終われば種がこぼれて発芽するので世話いらず。

ツワブキ
大ぶりの葉が印象的な、常緑の多年草。秋には黄色や乳白色の花が咲く。

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