くらし

【レモン・ライム編】いろんな酸味を使い分けて、旬野菜の力をたっぷり摂る。ワタナベマキさんのレシピ。【前編】

少量で味に広がりが生まれ、加熱すればコクやうまみがアップ。野菜をおいしくする技ありの酸味使いで、夏の身体をしゃきっと元気に。
  • 撮影・三東サイ 文・新田草子
料理家 ワタナベマキさん

「酢や柑橘果汁を使った、酸っぱい料理が大好きなんです」
と、ワタナベマキさん。
「酸味は食欲を増してくれるうえ、少し加えるだけで味わいに奥行きが生まれます。つい何にでも入れたくなるので、気づけばおかずが酸っぱいものだらけになることも」

それでも食べ飽きないのは、酢や柑橘自体にバリエーションがあるから。それぞれ酸度や香りが違い、料理ごとに使い分けるのが楽しいという。
「例えばきりっとした味わいに仕上げたいときは穀物酢を多めに加え、香りを立たせたいときは柑橘果汁を。いくつかの酸味を組み合わせて使うことも多いです。また、お酢は加熱するとコクやうまみが増して酸味もまろやかになるので、煮物や炒め物にも活躍します。酸っぱいものが苦手な男性や子どもも、喜んで食べてくれますよ」

料理をおいしくするだけでなく、塩分が控えめでも満足感が得られて減塩につながる、血糖値を下げる働きがあるなどのメリットも。
「菌の活動を抑えてくれるので、保存効果も期待できます。どんな食材とも合いますが、とりわけ夏の、みずみずしく香りがしっかりある野菜とは好相性。作り置き料理にもおすすめです」

“酸味マスター”のワタナベさんが日々作っているというレシピと、酢や柑橘を使った便利な常備菜とそのアレンジ方法を教えてもらった。メイン料理に箸休め、ごはんものもあり。レパートリーが広がれば、大びんを使い切れずに酢が古くなってしまった、なんてこともなくなるはず。目にも鮮やかな旬の野菜にたっぷりの酢や柑橘果汁を組み合わせて、今年の夏は食卓をとびきり爽やかに。

柑橘は単独でも、他の酸味と組み合わせても使いやすい万能派。

[レモン+黒酢]黒酢のコクを加えた和風コールスロー。

キャベツと香味野菜のマリネサラダ

【材料(2人分)】
キャベツ 1/4個
三つ葉 1束
大葉 5枚
塩小さじ ⅓
レモン果汁 大さじ1
黒酢 小さじ2
ごま油 小さじ1
黒いりごま 小さじ1

【作り方】
1.
キャベツは千切りにし、ボウルに入れて塩を加え、しんなりするまで揉んでしばらくおく。出てきた水分をしっかりと絞る。
2. 1にレモン果汁と黒酢を加えてなじませ、ざく切りにした三つ葉と手でちぎった大葉、ごま油、黒いりごまを加え、さっと和える。

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