くらし

ズボラさんでも継続可能!家計簿に挫折した人には、貯金簿をおすすめします。

なかなか続けられない家計簿。3カ月に一度の「貯金簿」ならズボラさんでも継続可能、老後資金の把握には最適!
  • 撮影・千葉 諭

ファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんが考案・命名し、20年以上続けているのが「貯金簿」。
「こんな職業ですが、私自身が節約が苦手で。自分の年間の貯蓄額の増減を把握するために始めました」

用意するのはペンとノート、電卓。ノートの見開きに、3カ月ごとの表を作り1年分とします。貯蓄額と負債額を単純に書き入れていくだけ。
「書くことで記憶に残りますし、見直しやすい。パソコンでログインしないと把握できないネット銀行やネット証券の分も書き入れておけば、そのままエンディングノートによくある財産記録の役割も果たせます」(POINT2)

貯蓄額をすべて記入することで、少額だけ入れたまま放置していた銀行口座なども把握でき、整理するにも便利。家計簿では支出になってしまう貯蓄型保険(解約返戻金があるもの)の保険料は、貯金簿では貯蓄扱い(POINT3)になり、預金と同じようにどのくらい貯まっているのかを確認できる。
「年払いの場合は、4回同じ金額を書き入れる。実際に支払った額をシンプルに入れるだけですから簡単です」(POINT4)
株式や投資信託等の運用商品がある人は、3カ月ごとの資産の時価を書き込めば、運用状況の変化もつかめる(POINT6)。

負債も記録する。
「住宅ローンだけではなく、教育ローン、車のローンすべて書き入れます。こうやって書き込むことで、残金がいくら減っているかが実感でき、あとどれぐらいで完済できると励みにもなるはず」(POINT8)
現役世代なら、ローン完済の見込みが立ち、貯蓄に余裕があれば新たなローンを組む場合の目安になる。
「前の月と比べ、急に貯蓄合計が減っていたり、ローン残高が減ったなどの変化は、『旅行資金で使いすぎ』『ボーナスがアップ、繰り上げ返済額増やした』など覚書をMEMO欄に書き込んでおきましょう」(PO
INT9)

《貯金簿のつけ方》

[POINT 1]普通預金や定期預金に加え、財形貯蓄などもここに。
[POINT 2]銀行や投資信託、通帳がないネット銀行の口座番号や保険の証券番号を書き込んでおけば、そのまま財産記録としても役立つ。
[POINT 3]掛け捨てではなく、貯蓄性がある解約返戻金のついた保険のみを記入。例えば死亡時1000万円の保険でも、実際に支払った掛け金を入れる。
[POINT4]支払ってきた保険料の総額を書く。解約返戻金額を記入したい場合は、保険会社に確認(ウェブで確認できるところもある)。年払いの場合は、4回とも同額を記入。
[POINT 5]通常の株式や投資信託のほか、確定拠出年金やNISA、つみたてNISAで投資信託の運用をしている場合も、この欄に記す。
[POINT 6]証券会社の口座にログイン、保有している商品の記入日時点の時価を書き込む。
[POINT 7]車、教育ローンなど、借金の概念に入るものはこちらに。
[POINT 8]資産が前回よりどれだけ増減しているかを確認。ローン残高は取引明細表に基づいて記入。変動金利で借りている場合は、通知ハガキやウェブで調べる。
[POINT 9]余白に「この出費増は旅行資金がちょっとかかりすぎた」「株価が急に高騰」など反省やメモを覚書しておく。
[POINT 10]さらに1年ごとに全体を振り返って、会社員なら年収の10%以上、共働き、自営業の場合は年収の15%以上増えているかチェック。

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