くらし

「にんじんをおいしくゆでるコツと和え物レシピ。

一品あると食卓が豊かになるのが和え物。にんじんんをおいしくするゆで方のコツを、上田淳子さんに教えてもらった。
  • 撮影・青木和義 文・斎藤理子

【にんじん】

・分厚すぎない切り方がポイント。
・水にさらさずおかあげにして冷ます。

生煮えかゆですぎになりがちな、にんじん。
香りや歯応えを残しつつ、きちんと火が通っている状態にするためには、切り方が大事。
3ミリ程度の短冊切りか、5ミリ程度の棒状に切って、さっとゆでておかあげにするのが鉄則。
にんじんらしい食感が楽しめる。

ゆでたらすぐに盆ざるなどにあげ、均等に広げて冷ます。
キッチンペーパーの上に広げて冷まし、水分を切る方法も。

にんじんの白和え

和えると少し水分が出るので、和え衣はゆるくしすぎないのがポイント。

プロの味に近づくには、和え衣がなめらかになるまで撹拌を。作り置きできるので、多めに作り食べる量だけその都度和えて。

【材料(2人分)】
にんじん 120g
木綿豆腐 100g
練りごま 小さじ1
白すりごま 大さじ1/2
砂糖 小さじ2
醤油 小さじ2/3

【作り方】
1.にんじんは短冊切りにする。さっとゆでて(1分程度)おかあげにし、冷ましておく。豆腐はキッチンペーパーに包んで軽く重しをし、5分ほどおく。
2.フードプロセッサーに豆腐、練りごま、すりごま、砂糖、醤油を入れて撹拌する。
3.とろりとなった2に、にんじんを入れて和える。硬いようであれば、少量の水を加えて調整。

にんじんのツナマスタード醤油和え

材料を全部ボウルに入れたら、全体が均一になじむようによく混ぜる。

ツナとマスタードで洋風に。醤油を入れることで、和のテイストも加わる。サラダ感覚で食べられる和え物。

【材料(2人分)】
にんじん 150g
ツナ(汁気を切ったもの)大さじ2
A[粒マスタード 大さじ1、醤油 大さじ1/2]

【作り方】
1.にんじんは5ミリの棒状に切る。さっとゆでて(30秒から1分程度)おかあげにし、冷ましておく。
2.ボウルにツナ、にんじんを入れ、Aを加えて和える。

ゆでるところまでやっておけば、和え物のバリエーションは無限。

いろいろな味付けが楽しめて、野菜のおいしさを堪能できる和え物は、日本の伝統的な食べ方。ポイントは野菜の下処理、特にゆで方と冷まし方にあると上田淳子さん。

「和え物をおいしく作る一番のポイントは、野菜の水気をしっかりと取ることです。そのために役立つのが、おかあげという技法。野菜を短時間でさっとゆでたら、水にさらさず、盆ざるなどに広げて冷まします。これだと野菜が水っぽくならず、シャキシャキで歯応えよく仕上がるんです」

おかあげだと余熱で野菜に熱が入るので、ゆでる時間はほんのわずか。水分もきれいに切れて、ちょうどいい加減の硬さになる。しかも、熱湯にくぐらせて自然に冷ますことで、水にさらすよりも保存がきくのだそう。

「野菜によっては、水にさらす必要があるものもありますが、その場合も水気はきちんと取るのが鉄則。水分が残っていると、調味料と合わせた時に薄まり、寝ぼけた味になってしまいます」

ゆでるところまで準備して冷蔵庫で保存しておけば、食べる直前にさっと和えるだけ。和えてしまってから置いておくと味が落ちるので、ここは気をつけて。

「お店で食べる和え物はおいしいですが、それはこの下ごしらえをきちんとやっているから。塩をきかす、丸のままゆでる、ゆでる前に充分浸水するなど、野菜の特性に合わせた下処理を知り、ゆでたら水分を取るということを意識すれば、家庭でもお店レベルの和え物が作れますよ」

上田淳子

上田淳子 さん (うえだ・じゅんこ)

料理家

日々のご飯から本格フレンチまで幅広いレシピが人気。『ごちそうしたい、ほめられたい 実は簡単!ハレの日ごはん』など著書多数。

『クロワッサン』1063号より

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