「台湾で暮らした10年の月日のおかげで、外国から見た日本のすばらしさ、手仕事の魅力に気づきました」
台湾でタレントとして人気を集めた小林優美さんは「ぜひ浴衣でパーティーに出席して」とよく言われたという。動画を参考に自己流で着てみたが、すぐに着くずれてしまう。
「あるとき、着物コンシェルジュの小谷幸さんに出会い、着付けを習ううちに、着物の魅力に惹き込まれました。最初に一目ぼれしたのが、蝶柄の大島紬。紡いだ糸を染めて柄を機織りする手仕事を奄美大島で見学し、ひときわ愛着がわきました」
着物を着たくても、なかなか時間がかけられないことも。そんなときは、デザイナー・河野祥子さんのオーガンジーのストールを愛用している。手描き友禅染と伊勢型染による凝った作品で、「シンプルな黒のワンピースに羽織るだけで、華麗な和の雰囲気が出せるんです」。
コロナ禍が落ちついたら、拠点を台湾に移す予定。日本の伝統工芸や手仕事を紹介したいと楽しみにしている。