加齢により生じやすい下半身冷え
腰やお尻のコリが一因になっている!?
北里大学東洋医学総合研究所の伊藤 剛医師によると、足を温めてもすぐに冷え、上半身ばかり熱くなってしまう。いわゆる『冷えのぼせ』症状は、下半身型冷え症に分類され、漢方では『上熱下寒』といいます。
「このタイプは、男女ともに中高年に多く、もともと四肢末端型などの冷え症だった人が、加齢とともに下半身型冷えを合併してくることもよくあります」と伊藤医師。
下半身型冷え性は腰痛を抱えている人にも多い冷えで、主な原因は「腰やお尻の筋肉のコリ」と、伊藤医師。
「特に仙骨と股関節をつなぐ梨状筋という筋肉にコリが生じると、後ろから出る坐骨神経が圧迫され、その中にある交感神経が緊張して、下肢への血流を減らしてしまうことが一因です。梨状筋は、長年の姿勢の悪さや運動不足、腰痛、骨粗鬆症の痛みなどが影響して硬くなります」