手がかぶれたり、水ぶくれができて、クリームを塗ってもなかなか治らない……。そんなときは、手湿疹の可能性があります。
「手湿疹は、主婦湿疹とも呼ばれ、水仕事をよくする主婦や洗剤などをよく使う美容師などに多い症状です。出産後に悪化する女性が多いのですが、最近は出産の高齢化に伴って、20代のみならず40代後半から症状が始まる女性もみられるようになってきました」と、皮膚科医の石黒直子さん。
原因は、「水や洗剤などにより手の皮膚表面の油分が奪われるため、角層の脱落によって水分が保持できなくなるから」だそうです。一度コンディションが悪くなると、皮膚が刺激に弱くなり炎症や湿疹、かゆみなどの症状が繰り返し起こるようになります。水仕事をする頻度によって重症化し、びらんといって皮膚が向けたり切れたりして痛みが出ることも。また、アトピー性皮膚炎など、もともと外的刺激に敏感な皮膚の人では、手湿疹ができやすい傾向にあるとか。