からだ

Vol.27 あごが痛くて口が開けられません。【40歳からのからだ塾WEB版】

★歯ぎしりによって関節に炎症や痛みが起きているケース

あごをなるべく使わないように安静にし、関節を保護するためにスプリント(マウスピース)を使います。痛みが強い場合は、消炎鎮痛薬を使用することになります。

★咀嚼筋が緊張し、口を開けようとすると筋肉が突っ張って痛い、口が開かないケース

第一にかみしめない、痛い側ではかまないようにします。セルフケアとして、筋肉の緊張をほぐす開口ストレッチを行います。

咀嚼筋障害による顎関節症のセルフケア〈開口ストレッチ〉

3本の指を縦にそろえて口に入れ、5〜10秒間キープ。これを1時間に1回、数回行います。
蒸しタオルで緊張の強い部分を温湿布した後にストレッチをするとより効果的。
日中かみしめてしてしまう人は、ときどき上あごや歯の裏側を舌でなめるように動かすと、かみしめを中断させるのに効果的です。

和嶋さんは「顎関節症は、1〜2週間で治すことは難しいですが、原因病態に対応したセルフケアと専門的治療を続ければ、数カ月〜半年で9割の人が治ります。ただし、治っても元の悪い習慣に戻ると症状が再燃してしまうので、患者さん自身が顎関節症を正しく理解して、積極的にセルフケアを行い、治った後もセルフケアを怠らずつづけていただきたいと思います」と話していました。

私の場合、痛みはないものの、ときどき口を開いたときに音がするのが気になっていました。今回、和嶋さんに、食事のときのかみグセを指摘されてビックリ。その人の頬の筋肉の張り具合や顔の歪みなどを診るだけで、どんな習慣が影響しているのか、おおよその見当がつくのだそうです。
余談ですが、かみグセは顔の歪みやシワの深さなどにも関係しているとのことで、ドキっとしました。長年のかみグセやくいしばり、歯ぎしりなどは、審美的にも悪影響なのですね。意識して止めなくてはと、気を引き締めました。さっそく、食事のときには、普段かんでいなかったほうで意識してかむように修正しましたよ。

最後に、顎関節症は、やはりきちんとした専門医に診てもらうのが近道。近くに相談できる医師がいない、治療をうけているが別の医師に相談したい場合などに、オンラインで健康相談を行うことができます。
http://www.443-ryusei.jp
へアクセスしてみてくださいね。

ご協力いただいた医師

和嶋浩一さん 元赤坂吉見歯科 顎関節症・口腔顔面痛センター、慶應義塾大学医学部非常勤講師

わじま・こういち●神奈川歯科大学歯学部卒業。歯科医師。長年、慶應義塾大学病院にて顎関節症や口腔顔面領域の痛みに苦しむ患者を数多く診察し、改善に努めてきた。

※症状や治療法には個人差があります。
※必ず専門医にご相談ください。

ライター、メノポーズカウンセラー 及川夕子
更年期、まっただ中のライター。最近、ちょっと休んだぐらいでは疲れが抜けなくなってきて、以前よりもカラダのメンテが欠かせなくなったと実感。とはいえ、カラダの変化をポジティブに捉え、同年代の女性の健康に役立つさまざまな情報をお伝えしていきたいと思っています。ただいま、ヨガやマインドフルネスを実践中。ホルモン補充療法も試してみたい!
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