からだ

Vol.14 頭が痛くて寝込むことが多いんです。【40歳からのからだ塾WEB版】

片頭痛の治療法は?

片頭痛の治療は、薬物療法が中心です。頭痛を起きにくくする予防薬や痛み始めてから飲むトリプタンなどを使います。
トリプタンは、脳の血管を収縮させ、三叉神経の炎症を抑え、片頭痛の症状を抑える薬。月経痛薬と一緒に飲むこともできます。
五十嵐さんは、治療と並行して頭痛ダイアリーをつけることを患者に勧めています。痛みの強さやどんなときに痛みが出やすいかなどを把握しておくことが大切だそうです。

脳の検査は受けておいた方がよい?

五十嵐さんに聞いてみたところ「40歳以上の方で脳の検査を受けたことがないなら、一度、頭部MRI(磁気共鳴画像診断)やMRA(磁気共鳴血管造影)を受けておくのもよいでしょう」とのこと。副鼻腔炎など炎症性の疾患が原因で、頭痛が悪化するケースもあるそうです。

危険な頭痛の見分け方

最後に危険な頭痛の見分け方を紹介しておきます。

  • 頭に突然バットで殴られたような激痛が起きた
     →くも膜下出血の可能性があります。すぐに医療機関を受診しましょう。
  • 急に頭痛が起こり、言葉や手足の不自由がみられる
     →脳出血の可能性があります。すぐに医療機関を受診しましょう。
  • ガーンという頭痛を何回もくり返している
     →可逆性脳血管攣縮症候群の可能性あり。頭痛専門外来を受診しましょう。

可逆性脳血管攣縮症候群とは:シャワーを浴びたとき、トイレで息んだときなど、何かのきっかけで突発性の激しい頭痛をくり返す。有病率は高くはないが、片頭痛と間違えられやすい、中高年の女性に多い。

ここで紹介していたものは一部です。いつもと違う頭痛がある場合は、ためらわずに脳神経外科や神経内科を受診しましょう。

ご協力いただいた医師

五十嵐久佳さん 富士通クリニック 頭痛外来 頭痛専門医

いがらし・ひさか●北里大学医学部客員教授。日本頭痛学会理事、指導医。現在は、富士通クリニック、東京クリニックで頭痛外来を担当。一人ひとりの症状にあった治療、服薬指導を行う。

※症状や治療法には個人差があります。必ず専門医にご相談ください。

ライター、メノポーズカウンセラー 及川夕子
更年期まっただ中のライター。最近、ちょっと休んだぐらいでは疲れが抜けなくなってきて、以前よりもカラダのメンテが欠かせなくなったと実感。とはいえ、カラダの変化をポジティブに捉え、同年代の女性の健康に役立つさまざまな情報をお伝えしていきたいと思っています。ただいま、ヨガやマインドフルネスを実践中。ホルモン補充療法もしてみたい!
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