からだ

Vol.12 腕がずっとしびれています。【40歳からのからだ塾WEB版】

障害部位が脊髄や神経であると考えられるケース
一方、3のようにしびれが手や腕に限られている場合は、脊髄から腕へと伸びている神経が何らかの理由で圧迫されていたり、損傷したりしていると考えられます。

手・腕のしびれの領域分布

手・腕のしびれの領域分布
どの場所がしびれているかによって、原因となる神経は異なる。1〜2個の領域に限られる場合は、脊髄神経や末梢神経が原因のことがほとんど。

作成:山本宗孝

原因は、頸椎の並びの歪み(首の変形)、椎間板ヘルニア、頸部脊柱管狭窄症、手根幹症候群などさまざま。脊髄神経にはそれぞれ支配領域(皮膚知覚帯)があって、どこで感覚障害が起きているかで原因の推測・特定ができます。例えば、脊髄の中の腕に伸びている神経全体が障害されれば、両腕にしびれが出ることも考えられます。
3のケースでは、整形外科を受診するとよいそうです。運動障害(動かしづらさ)がある場合も整形外科で診てもらいましょう。

手のしびれに対する簡単なチャート図を作りました。参考にしてみてください。

手のしびれに対する簡易診断チャート

手のしびれに対する簡易診断チャート

作成:山本宗孝

このほか、糖尿病の合併症・糖尿病神経障害では、手足の先に痛みやしびれといった症状が出ます。 また、肩こり、緊張型頭痛、関節リウマチ、血行不良などでもしびれが出ることがあります。肩こりや緊張型頭痛なら、体を動かすことで、血液循環が悪くなって起きているしびれなら温めることで、良くなります。

このように、しびれの原因はさまざま。
まずは緊急の場合とそうでない場合の見極めをしっかり。次に、症状が出ている部位などで、どの科を受診したらいいかを判断しましょう。

ご協力いただいた医師
山本宗孝さん

順天堂大学医学部附属順天堂病院 脳神経外科 准教授
やまもと・むねたか●平成9年順天堂大学医学部卒。専門は脳血管障害、血管内外科。血管にカテーテルを挿入し脳出血や脳梗塞を治療する「脳血管内治療」の指導医でもある。

※症状や治療法には個人差があります。必ず専門医にご相談ください。

ライター、メノポーズカウンセラー 及川夕子
更年期まっただ中のライター。最近、ちょっと休んだぐらいでは疲れが抜けなくなってきて、以前よりもカラダのメンテが欠かせなくなったと実感。とはいえ、カラダの変化をポジティブに捉え、同年代の女性の健康に役立つさまざまな情報をお伝えしていきたいと思っています。ただいま、ヨガやマインドフルネスを実践中。ホルモン補充療法もしてみたい!
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