からだ

Vol.2 茶色いおりものが出ます【40歳からのからだ塾WEB版】

茶色いおりものの診断方法、治療法は?

萎縮性腟炎になり、おりものに血が混じったり、セックスで出血したりすると、自分はがんではないかと心配になりますよね。
そんなときは、やはり婦人科に相談しましょう。

婦人科では、子宮頸がん検査やおりものの培養検査、膣内pH値検査などを行っがんなど病気の可能性もチェックしながら、診断をつけてくれます。
萎縮性腟炎では、内診をすると、腟壁がすりむけたように赤くただれているそうです。

原因が膣炎だとわかれば、座薬、エストロゲンの経口剤や貼付剤(HRT=ホルモン補充療法)、またはエストロゲンの腟錠、軟膏などの薬剤を使って治療します。
ほかに、腟洗浄を行う場合もあります。

HRTの腟への作用はこんな感じ

エストロゲンを補充→腟内で乳酸が増える(自浄作用が戻る)→膣の弾力性や自然なうるおいが戻ってくる→腟の不快感や性交痛が和らぐ

腟の不快感やおりもののことで困っていたら、思い切って婦人科の診察を受けちゃいましょう。そのほうが早く楽になります。
HRTは、主に更年期症状の治療のために使われますが、肌や腟の乾燥を防ぐ、骨粗鬆症予防や動脈の老化を遅らせる効果もあるなど、メリットの多い治療です。更年期に入ったら、ぜひ検討してみてほしいと思います。

ところで、粘膜の萎縮は、腟だけでなく尿道周辺にも起こってきます。
疲労や病気で抵抗力が落ちると、細菌が繁殖しやすくなり、膀胱炎などの泌尿器のトラブルも増えてしまいます。
だから、エストロゲンのお守りがなくなっていく更年期以降は、カラダそのものをより健康にしておくことがとても大切。
デリケートゾーンを清潔に保つことや日ごろの体調管理を心がけたいですね。

ご協力いただいた婦人科医
こやま・たかお●更年期医療のパイオニアとして治療に携わる。NPO法人更年期と加齢のヘルスケア学会及び日本サプリメント学会理事長。メノポーズカウンセラーの育成にも尽力。

ライター、メノポーズカウンセラー 及川夕子
更年期まっただ中のライター。最近、ちょっと休んだぐらいでは疲れが抜けなくなってきて、以前よりもカラダのメンテが欠かせなくなったと実感。とはいえ、カラダの変化をポジティブに捉え、同年代の女性の健康に役立つさまざまな情報をお伝えしていきたいと思っています。ただいま、ヨガやマインドフルネスを実践中。ホルモン補充療法もしてみたい!
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