からだ

Vol.1 出血が止まりません【40歳からのからだ塾WEB版】

不正出血をそのままにしない

一方で、更年期のだらだら出血、大量出血の原因として、病気が隠れている可能性はゼロではありません。

更年期女性の不正出血(量が多い)で考えられる疾患

  • 機能性出血(ホルモンの異常、卵巣機能不全、無排卵)
  • 子宮頸がん
  • 子宮体がん
  • 子宮筋腫(粘膜下筋腫も含む)
  • 子宮頸管ポリープ

子宮内膜がはがれないまま、厚くなる状態が続くと、子宮体がんの前段階になりやすくなるともいわれています。ほかに、「粘膜下筋腫」でも大量出血しやすくなります。出血量がさほど多くなければ「子宮頸管ポリープ」の可能性も。

不正出血があるときには、婦人科を受診しましょう。
婦人科では、子宮筋腫やがんの検査、超音波検査で内膜や卵巣の状態を診るなどして診断をつけてくれます(スクリーニング)。
血液検査でホルモン数値も測ってもらいましょう。更年期かどうかがわかりますし、原因がわかれば安心して生活できますよね。
妊娠中にも出血が見られることがあるため、更年期前の女性や更年期世代でも40代なら、妊娠のチェックも必要とのこと。

チャート図を参考にしてくださいね。

更年期世代の不正出血診断チャート

自分がいつ閉経するのかも、気になるところ。
「婦人科医でも、閉経時期は予想できません」(小山さん)
とのことですが、「そろそろかなあ……」と心の準備をしておくと、更年期症状への対処もしやすいのではないかなあと、個人的には思います。
異常がなければ、最後の大暴れ……。    (   ^-^;   )   
でも、病気でなくてよかったと前向きに捉えたいですね。

あ、それから、
閉経後の出血についても、子宮体がんなどの可能性があるので、放置は厳禁です。
何もなくても、年に一度は、子宮頸がん、子宮体がん、乳がんなどの婦人科検診を受けておきたいもの。
忙しいと、婦人科から足が遠のいてしまいがちですけれど、なんとか時間を作って、自分の体と向き合う時間を作ってくださいね。

次回は、不正出血のもう一つのケースについて取り上げます。

ご協力いただいた婦人科医
こやま・たかお●更年期医療のパイオニアとして治療に携わる。NPO法人更年期と加齢のヘルスケア 理事長、一般社団法人日本サプリメント学会 理事長。メノポーズカウンセラーの育成にも尽力。

ライター、メノポーズカウンセラー 及川夕子
更年期、まっただ中のライター。最近、ちょっと休んだぐらいでは疲れが抜けなくなってきて、以前よりもカラダのメンテが欠かせなくなったと実感。とはいえ、カラダの変化をポジティブに捉え、同年代の女性の健康に役立つさまざまな情報をお伝えしていきたいと思っています。ただいま、ヨガやマインドフルネスを実践中。ホルモン補充療法も試してみたい!
1 2 3
この記事が気に入ったらいいね!&フォローしよう

この記事が気に入ったらいいね!&フォローしよう

SHARE

※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

人気記事ランキング

  • 最新
  • 週間
  • 月間