からだ

ホルモン治療や推し活など、あの人の脱!不定愁訴。

不調でも「どこも悪くありません」と医師に言われてよけいにつらい……そんな更年期に起こりやすい不定愁訴は、捉え方と対処法を知っておけば乗り切れます!
エッセイストの葉石かおりさんと美容コーディネーターの弓気田みずほさんに聞きました。
  • イラストレーション・松栄舞子 文・南雲つぐみ

自律神経の乱れによるイライラがお酒と食に。8キロ増の激太り。(葉石かおりさん)

30代後半から40代は自律神経のバランスが悪く、メンタルも最悪でした。

上司とケンカして仕事を辞め、父を亡くしたり離婚をしたりと激動の時期で。ホットフラッシュがひどく、冬でもジャケットの下はノースリーブ。

吹き出物など肌荒れにも悩まされ、髪の毛はまるでイチョウの葉が散るようにパラパラと抜けました。

このころはイライラと不安を打ち消すために、お酒を飲んでいましたね。神経が高ぶっているので酔わないし、いくら飲んでも眠れない。食事もよくなかったから体重が8キロも増えたのです。

変わったのは、パートナードクターといえる婦人科医に出会ってホルモン治療を始めてから。

今は酒量を大幅に減らして、週2回程度に。私は糖質より脂質のほうが太りやすいようなので、脂質コントロールのできるアプリで食生活を確認し、よく歩くようにもしています。

コロナ禍に始めたヨガももう2年経ちました。ヨガのポーズで背中を動かしてあげると、自律神経が整ってくるのを実感。朝晩の日課としてすっかり定着しています。

環境変化で起きやすい心の不調には、サプリ、推し活で対策。(弓気田みずほさん)

30代の頃に微熱や頭痛、イライラなどの不調が強く、PMSとの診断で低用量ピルを開始しました。

これで症状はだいぶ和らぎ、仕事への取り組みに集中でき、思い切って独立。

40代に入ると父が体調を崩し、親の介護負担が一気にのしかかってきて。母親とぶつかることが増え、外出すると人のイヤホンからもれる音が気になったりと、感情コントロールができなくなりました。私は環境の変化に弱く、心因性の症状が出るタイプなのだと思います。

45歳で改めて婦人科を受診し、HRT(ホルモン補充療法)を開始。

頭痛、肩こり、寝つきが悪いといった症状や気持ちの落ち込みはまだありますが、それは女性ホルモンのせいではなく別の原因ということで、サプリで栄養補給をしたり、積極的にストレス解消に取り組んでいこうと考えています。

コロナ禍の環境変化で気持ちが落ちることはありましたが、今の私の元気の素は落語。YouTubeで〝推し〞を発見し、最近は少しずつ寄席にも出かけて、推し活を楽しんでいます。

葉石かおり

葉石かおり さん (はいし・かおり)

エッセイスト

酒ジャーナリストとしても活躍。『名医が教える飲酒の科学』(日経BP)、『死んでも女性ホルモン減らさない!』(KADOKAWA)など著書多数。

弓気田みずほ

弓気田みずほ さん (ゆげた・みずほ)

美容コーディネーター

メーカーへの商品開発といったコンサルティングのほか、多くの女性誌で知識を活かした実践的なアドバイスを行うなど、幅広く活動中。

『クロワッサン』1070号より

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