からだ

かぜのひき始めには、ペットボトル温灸が最適。

古来、中国ではツボを鍼や灸で刺激して不調を治してきました。でも、ツボの位置を正確に探り当てるのは難しくありませんか。予約の取れない鍼灸師と呼ばれる若林理砂さんが、誰でもツボ養生ができるようにと編み出したペットボトル温灸をお試しあれ。
  • 撮影・岩本慶三 文・石飛カノ

かぜのひき始め

寒さと風が原因の冬のかぜ対策は、ペットボトル温灸が最適。

【大椎(だいつい)】

東洋医学では万病の元と考えられているかぜ予防のファーストチョイスが、このツボ。悪寒、頭痛などの症状緩和にも有効。背すじにゾクッと悪寒を感じる部位は、まさにこの周辺。

★ツボの在りかは一番出っ張っている首の骨の下。または首を左右に振ったとき動かない骨の真上。ぺットボトルの角を当てる。

【孔最(こうさい)】

五臓のうちの肺の働きに関係する経絡上にある。喉の痛みや咳などの呼吸器の症状緩和によく用いられるツボ。発汗を促す作用も。ただし、押して痛みを感じないときは効果なし。

★ツボの位置は、ひじの横しわと手首の横しわを結んだ中間地点。ペットボトルを腕に対して垂直にして側面を当てる。

【裏内庭(うらないてい)】

ノロウイルスなどの感染性胃腸炎、またはお腹のかぜによる激しい下痢などの改善に効果を発揮。両足ともにペットボトル温灸で温め、熱さを感じるまで刺激するのがポイント。

★足の人差し指を折り曲げて指先が当たった場所がツボの位置。ペットボトルの底面の角を熱いと感じるまで押し当てる。

★人差し指を折り曲げて当たるところ

かぜの大定番のツボにプラスαの2穴。

同じかぜでも、季節によって対処法は異なる。

「六気」のうち、冬の気である「寒」が「寒邪」となり、本来は春の気である「風」が「風邪」となる。このふたつが原因で引き起こされるのが冬のかぜ。よってペットボトル温灸で刺激するのが大正解。

一方、夏のかぜは「暑」や「湿」が原因なので、爪楊枝鍼で熱を散らすほうが効果的。ペットボトル温灸では逆に悪化することがある。これを踏まえておくことがツボ療法をものにする第一歩。

かぜのひき始めには、ここ一穴だけ刺激すれば万事解決というツボが大椎。さらに喉の痛みの改善に効くという孔最を組み合わせる。ノロウイルスなど感染性胃腸炎の緩和に有効という裏内庭というツボも押さえておこう。

ペットボトル温灸

ホット専用のペットボトルに水を3分の1入れて、残り3分の2に沸騰直前のお湯を加える。蓋を閉めて軽く振って混ぜ合わせたものを利用。台座付きもぐさと同等の熱刺激に。

若林理砂

お話を伺ったのは

若林理砂 さん (わかばやし・りさ)

鍼灸師

高校卒業後に鍼灸免許を取得。早稲田大学文学部卒業後、2004年にアシル治療室を開院。新規患者の受け付け不可能、予約の取れない鍼灸師。セミナーや著書で養生の大切さを説く。

『Dr.クロワッサン 不調が消える、ふだん漢方』(2020年1月28日発行)より。

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