ストレスを心身にとっての負担と捉え、悪者にするのはやや間違った考え。
「本来、ストレスがかかると自律神経の交感神経が優位になり、アドレナリンなどのホルモンが分泌され全身が活動モードに変わります。これは自然な体の機能で、もともとは動物が危険から身を守るために起こる反応。その結果免疫力は上がるし、体の機能自体が活性化されるのです」(梶本修身さん)
人間にとってストレスは必要なものだが、度を越した時点で問題となる。
「強く、長期間続くストレスは自律神経を興奮させ、神経細胞において活性酸素が過剰に分泌されます。そのことで神経細胞は錆びた状態になります」
過剰なストレスは細胞の錆=酸化を起こし、自律神経の疲弊を招き、疲労を起こす。疲労は充分な休養によって回復する余地があるが、それが長く続き慢性化するとやがて不可逆的な老化を招く。
「神経細胞の錆を取るには休息が一番大事。また、時間がたつほど回復が難しくなるので、日々のストレスをためこまないよう、早めに疲労を解消させ錆びにくい体を維持すべきです」
そこで大切なのが、日常のストレス解消法だが、思いこみやニワカ知識も多い。
「脳の働きで本来の疲労がごまかされ、逆に心身を酷使してる場合も多々。ストレスの感じ方、疲労の度合いは個人差があり、生活習慣や遺伝などでもストレス耐性は変わりますが、もっと体の発する声に素直に応じてほしいです」
これを機に、今までやっていた自己流のストレス解消法を改めてみよう。