産婦人科医の対馬ルリ子さんと美容家の吉川千明さんが2人で開催している、女性ホルモンについて楽しく解説する講座が「もっとキレイの女性ホルモン塾」。今回、誌上でダイジェスト開講してもらった。
吉川千明さん(以下、吉川) 女性ホルモンについては、どんな働きをしているのか、きちんと理解していない人が多いように思います。
対馬ルリ子さん(以下、対馬) 簡単に言うと、女性ホルモンの主な役割は子宮や乳房に働きかけて「妊娠、出産を助ける」こと。でもそれだけでなく、女性ホルモンは血流に乗って全身をめぐり、女性の体全体を健やかに保ってくれているんですよ。
吉川 私たちはこの講座で女性ホルモンのことをよく“お守り”と呼んでいますけれど。
対馬 妊娠、出産は、生物のメスにとって命がけのもの。安全に産むためにも、女性ホルモンには体を守ろうとする作用が大きいのです。
吉川 女性は男性と比べると総じて長生きですものね。
対馬 それも女性ホルモンに守られているおかげなんですよ。アルツハイマー型認知症は女性に多い病気ですが、閉経前の女性はほとんど発病しません。また中高年の男性は心筋梗塞で突然倒れることがありますが、50歳前の女性にはまずない。