本作ではトップリーグと称されているのだが、これは特定の政治家に深く食い込んでいる各社の記者、数人のこと。主人公は官房長官との関係を深めていき、その過程で首相官邸のタブーに知らず近づいていくことになる。読み進めるとわかるが、そもそも政治家の話はオフレコで、記事にはできない。だから政治記者の仕事は “メモ” をとることで、本当に大事な情報は上司にも内緒なのだという。
「記事を書かず、情報屋のように永田町をうろうろするのはおかしいだろう、と。対象に食い込むこと自体が仕事になっては本末転倒です。実際、記者たちは様々なことを知っていながら、書かない。知ってるなら書けよ!って思います。昔はひとつの党の中にいろんな派閥があって、まだ風通しがよかったのですが……」