千葉県は佐倉市にある国立歴史民俗博物館で編著者の工藤雄一郎さんに会ったら、想像していたよりずっと若かった。失礼と思いながら年齢を聞いてみた。
「40歳です。低湿地の研究が盛んになったのは1970年代から’80年代なんですが、当時研究を始めた人たちがいま60代ぐらいになっていて、その成果を受け継いで研究をする私たちは第2世代か第3世代になります。私の専門は理化学的な年代測定を活用した考古学なんですが、植物学の人や分析化学の人と一緒に遺跡調査に関わってきた縁で執筆者兼 “鬼の取り立て役” をやっています(笑)」
縄文人の植物利用を解き明かす『さらにわかった!~』は4年前の『ここまでわかった!~』につづく第2弾で、日進月歩の研究をいずれ第3弾にまとめる予定だ。