日本が抱える問題について新聞やテレビ、インターネットや雑誌で毎日のように報じられるが、世間の空気に流されず、実感の伴った個人の視点で状況を見つめ直した本が『路地裏の民主主義』だ。
「2011年から日本の総人口が減り続けています。’16年に出生者が100万人を割りました。難しい話ではなく、去年生まれた97万人は何年後でも97万人を上回ることがありません。人口動態というのは信用性の非常に高いデータで、他の経済指標とは全く違います。今後、人口が右肩上がりに増えることはないので、右肩上がりの経済成長も起こりえません」
ショッキングでも確実性の高いことなら、個人として信念を持って発言したほうがよい。
「敗北主義と言われるんですけどね(笑)。アメリカの基本的な戦略がわかる最新の『フォーリン・アフェアーズ』で、ようやくモルガン・スタンレーの代表的な立場の人が “これからは経済成長が難しい” と発言しました。