一番心に残った国は? その問いに、山本さんは困った顔をして答えた。
「どこの “国” かを答えるのは難しいですね。なぜなら僕は国ではなく、その国の中にいる “人” と交流してきたから。だから、どこの誰が一番変わり者だったか、なら答えられるんですけど。ウィーンのジェレミスなんて、黄色いスーツに赤ブチ眼鏡で、終始ハイテンションなおかしなヤツでした。初めて会うなり玄関先で、レッドブルで乾杯を強要されて」
現在、山本さんはキッチハイクを手軽に楽しめるwebサービス『KitchHike』を運営している。毎月700人がこのサービスで繋がって仲を深めており、国内で日本人同士を中心に得意な料理をシェアするケースがどんどん増えているという。