「女性はぜんぜん楽になっていない。ほんとうに不思議。そして女たちは余った時間を家族と過ごすのではなく、朝早くから夜遅くまで子どもを預けて働いている。かわいそうなのは子どもたち。生まれてすぐ保育所に行きたいわけがないのに」
もちろん女性が仕事をするのは悪いことではない。
「でも外に出て金を稼ぐことだけが意義があるわけではないでしょう。政府や産業界に踊らされて都合よく女性が労働市場に駆り出されているような気がします」
自ら「おせっかい人間」という三砂さんは、「なにか、おかしい」と思ったテーマについて次々と切り込んでいく。そもそも日本人は愛する力が足りない、人間にとって大切な愛情や、セクシュアリティが欠けているのではないか、というのもそのひとつ。
「恐ろしいことに、日本では老いも若きもすべての世代でセックスレスが顕著です。私はラテンアメリカでの生活が長かったのですが、彼らはセックスレスなんてものとは無縁。それ以外に生きる目的なんてあるの?というくらい」