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「島田順子おしゃれライフスタイル」島田順子さん|本を読んで、会いたくなって。

次のコレクションは、もっと素敵になる。

しまだ・じゅんこ●1941年、千葉県生まれ。19 66年にパリに渡り、百貨店などを経て、1981年に「JUNKO SHIMADA DESIGN STUDIO」を設立、パリと東京で初めてコレクションを発表。10月には71回目のパリコレ出展を終えた。

撮影・岩本慶三

 パリコレデビューから35周年。デザイナーの島田順子さんが、ファッションや暮らしを紹介した書籍が反響を呼んでいる。「こんなに全部見せてしまって恥ずかしい。もう、どうしましょう」と茶目っ気たっぷりの島田さんは、今年で75歳。本の冒頭で披露している“順子流”のファッションは、どれも年齢にとらわれない、自由で遊び心のあるものばかりだ。

「素足にスカートもはくし、ライダースジャケットも大好き。チェック×チェックの組み合わせだってするわ。年齢や、こうあるべきというルールに縛られてはもったいない。服に着られるのでなく、着てやっちゃう、そんな気持ちね」

 さらに、年齢を否定しないことがポジティブでいられる秘訣。

「年齢に抗うんじゃなくて、受け入れる。だって、歳をとることはちっとも恥ずかしいことじゃない。シワも勲章、と思っています」

 本書では、35年間途絶えることなく発表し続けているコレクションの制作現場にも密着している。

「次はもっと、その次はもっと素敵になるかもしれない、と思っているうちに35年も過ぎていたの。毎日暮らしていると、昨日と今日は必ず違う。食べるものや草花、旅。そういうものを含めた、日々感じる空気や風みたいなもの全部がインスピレーションの源ね」

 先日発表した2017年春夏のコレクションは、「浦島太郎っぽい感じ」だという。

「私も歳をとったなぁ、時代錯誤の浦島太郎にならないようにしなきゃ、なんて考えていて、あぁ浦島太郎、悪くないかもってふと思ったの。スタジャンっぽいジャケットに浦島太郎や魚のモチーフの刺繍をしたり、波の柄のスーツを作ったり。ぜひ楽しみに」

 デザイナーとしてだけでなく、妻として、母としての半生を振り返った章では、大好きだった亡き父への想いも明かしている。

「私が、一人娘の父親である恋人と別れたとき、電話越しに父が言った『これからいい女になれよ』という言葉にすごく救われたのを覚えています。でも、いい女ってなにかしらね。気取っていたり出来過ぎている人よりも、いくつになっても子どもっぽさがあったり、一生懸命だったり、周りが助けたくなるような愛嬌のある女性がチャーミングだと思うわ」

 それはまさに、島田さんから受ける印象そのまま。ファッションから、ライフスタイルから、生き方から。自然体のいい女になるエッセンスが学びとれる一冊だ。

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