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【京都美術散歩】おしゃれな店が集まる、今、注目の紫竹エリア

「大徳寺 聚光院」で里帰りした障壁画の名品を鑑賞したら、注目の紫竹エリアへ。

大徳寺は、鎌倉時代末期に創建された。安土桃山時代には戦国武将が次々と塔頭を建立。

狩野永徳父子の障壁画が特別公開されている聚光院も数多い大徳寺の塔頭のひとつで、戦国武将の三好義継が創建した。千利休の菩提寺としても知られている。

大徳寺から北に向かうと、現在、京都で注目されている、紫竹エリア。雑貨店やカフェなどが次々にオープン。大人も充分に楽しめる店が多い。

『STARDUST』は、京町家の奥に深い間取りをうまく使った、カフェを併設したセレクトショップ。新月の日にだけ、京都・静原のCAFE MILLETから届くオーガニック食材を使ったお菓子やパンが店頭に並ぶのもお楽しみ。

大徳寺 聚光院

狩野永徳/花鳥図、琴棋書画図ほか。2017年3月26日まで特別公開中。京都市北区紫野大徳寺町58拝観時間8時45分(受付開始)~16時(最終受付)。拝観休止日は問い合わせを。拝観料2,000円。予約優先(京都春秋事務局ホームページhttp://kyotoshunju.comで受付)。☎︎075・231・7015(京都春秋事務局)

STARDUST

アンティーク風のインテリア、絵画のように美しく並べられた器、洋服、雑貨……。昔ながらの町家を改装した店舗に一歩足を踏み入れると、日常から切り離されたような心地よい感覚に。奥のカフェスペースでは、季節感溢れる料理やドリンクが楽しめる。作家ものの器で供されるランチのクスクスは、同じ野菜を複数の方法で調理したものを一皿にまとめるなど、手が込んでいつつ素材の味を最大に引き出している。デーツやレーズンなどのドライフルーツと果物の甘みを主体に作られたロウケーキも絶品。「旅先で出合った美味しいものから発想を得つつ、自由に作っています。作っていて罪悪感のない、オーガニックな料理を、と心がけています」(店主・清水香那さん)

●京都市北区紫竹下竹殿町41 ☎︎075・286・7296 営業時間11時~18時30分(LO18時) ㊡月曜、第1土・日曜 ランチ1,500円(要予約)

尊敬する作り手 の作品を集めた物販スペースには、 うつくしい器や雑貨が。
季節の野菜とバジルソースの クスクスには、鹿ヶ谷かぼちゃな ど京野菜も。
フリンジが目を惹くタブリクの日傘は、京 都の職人が手作りしたもの。
コズミックワンダー、ブラック クレインな どの洋服をセレクト。

天ぷら 松

和洋を問わず、いろいろな店の料理を食べ歩いてきた人ほど、松野俊雄さんの料理――意表をつく食材の組み合わせや、味付けの妙、あるいは食べる人を微笑ませるような遊び――を楽しめるだろう。

夏のこと、松野さんは、鱧を出汁にくぐらせ、もずく酢で食べさせた。鱧には梅という思い込みが覆され、かえって身の淡白な味わい、皮の粘りをじっくり味わえた。「他所の店にはない料理を作りたいと思ってはいますが、創作料理にはしたくありません」和食として成り立つ枠をぎりぎりまで使って、料理の可能性を探っているかのようだ。「基本的には食材を見て、料理を決めますが、その食材を壊さないようにしています」秋の一皿、秋刀魚と銀杏のごはん。からすみが散らしてある。「身の片面だけを炙って脂を溶かし、ごはんに馴染むようにしました。味付けは塩だけです」盛った器は、北大路魯山人による木の葉皿。舌に秋の味と香りが、目には季節の移ろいが広がる。

●京都市右京区梅津大縄場町21・26 ☎︎075・881・9190 営業時間12時~13時(LO)、15時30分~19時30分(LO) ㊡水曜昼のコース1万円~、夜のコース1万5000円~。

程よく脂が米になじんだ秋刀魚ごはん。銀杏の苦味、からすみの熟成された塩味でまとめて。
カウンターの場所によっては、桂川の流れを望める。

『クロワッサン』935号より

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