『SINCERITA』のカカオ、りんごのジェラート|手みやげをひとつ
- 撮影・森山祐子 文・嶌 陽子
旬の味を楽しめるジェラートを、冬の夜長のお供に。
「デパ地下に並ぶ銘品から、地元商店街で愛されている名物まで、日本の手みやげ品は、層が厚いのが楽しいですね」
そう話すのは、来日30年を超える日本文学者のロバート キャンベルさん。最近、季節を問わず愛用しているのが、東京・阿佐ヶ谷にあるジェラート専門店『シンチェリータ』だ。ミルクやピスタチオといった定番フレーバーの他、季節ごとの果物などを使ったジェラート十数種類が店頭に並ぶ。月に数回、店を訪れるキャンベルさんは、2つのフレーバーを選べる「デュオ」を注文するのが定番だ。
「互いの味を引き立て合うもの、食感や色のコントラストが楽しいもの。お店の人に相談しながら、組み合わせを考えるのに、つい夢中になってしまいます」
夏の「すだち」や、秋冬の「安納イモ」など、いつ訪れても珍しいフレーバーがあり、どれも印象的なおいしさだという。
「オーナーが研究熱心で、素材もいい物を吟味して使っているのがよく分かります。誰にでも、というよりは『今、ここのジェラートを食べて元気になってほしい人』を具体的に思い浮かべて贈ることが多いです。今までに、妊娠した友人や、全国ツアー中のミュージシャンの友人などに贈って、喜んでもらいました」
ほぼ全種類のフレーバーを制覇しているというキャンベルさんに、これからの季節のおすすめを2つ挙げてもらった。りんごは、果実の食感や味がストレートに伝わってくる、爽やかな味わい。時期によってりんごの品種を替えるので、違いを味わうのも面白いという。
一方、カカオは深みのある大人の甘さ。
「カカオのような濃厚な味は、寒い季節に食べたくなります。冬に出る『しょうが』と合わせると、体も温まりますよ」
家で鍋をした後、コーヒーと一緒にジェラートを食べる。それが、キャンベルさんの、冬の夜長の楽しみだ。
ロバート キャンベルさん
日本文学研究者、東京大学大学院教授
米・ニューヨーク市出身。江戸から明治時代の日本文学が専門。日本の芸術、メディア、思想などにも造詣が深く、テレビ・ラジオ出演、新聞・雑誌連載、書評など、さまざまなメディアで活躍中。
シンチェリータ●東京都杉並区阿佐谷北1・43・7 ☎03・5364・9430 賚11時〜21時、無休。定番以外のフレーバーは毎月少しずつ入れ替わる。イートイン用は1フレーバー460円、2フレーバー500円など。持ち帰り・ギフト用は1個440円〜。配送用おまかせカップ6個セット2,840円〜。取り寄せ可。
http://www.sincerita.jp/
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