「図々しく何度もお昼に混ぜてもらって(笑)。ご長男は写真が好きで、アルバムがきれいに揃っていました。一緒に見せていただいて、登場人物たちのイメージが広がりました。本に描いたとおり、三姉妹は本当に朗らかで、そして強さを兼ね備えている。もしも他の場所に嫁いだとしても、きっと幸せを見つけられる女性たちだと思うんです。彼女たちは大沼の自然と自由な空気をどんどん吸収し、今いる場所をよりよくしていく工夫をそれぞれの夫婦が懸命に取り組んだ。その上でこの家族は本当に暮らしを楽しんでいたのがわかったので、書いている間、私もとても満たされていました」
谷村さんが描きたかったのは、新しい土地で生きていく人たちの強さ、そして恋愛が持つパワー。