死んでほしいぐらいなら、とっとと離婚をすればいいと思うかもしれない。けれど、著者の小林美希氏が的確に述べているように、現在の日本では女性が抱える共通の問題として、「どこに女性が経済的自立を求めても難しい状況」がある。子どもや世間体も気になるところだが、やはり女性の場合、経済面の問題が離婚したくてもできない主な理由になる。
多くの妻たちにとって、結婚を続けることが現実的な選択なのだとすれば、夫に変わってもらう必要がある。本書は現状のままで問題ないと考えている夫に灸をすえるには、うってつけの一冊である。とりわけ、働いてさえいれば家庭での役割は果たしていると勘違いしている夫には効果的だ。馬車馬のように働く以外に、妻に認められる方法が見つかるかもしれない。