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島根への旅 1
世界遺産のレトロな町並みを散策。

ご縁の国・島根。旧暦10月には日本中から神々が集まる島根は、そういわれています。「ご縁」とは、男女のことだけでなく、様々な人や出来事や場所との間にもいえること。仕事に、生活にと日々、がんばる女性たちを癒し、そして力づける「ご縁」をいただきに、クロワッサン倶楽部と、読者モデルの弓月ひろみさんが旅をしてきました。まずは世界遺産のレトロな町並みを散策します。

世界遺産のレトロな温泉へ。

クロワッサン倶楽部 今回、島根県の旅にご一緒していただいたのですが、これまでに行ったことはありましたか?

弓月ひろみさん(以下弓月):いつか行きたいと思っていたんですが、今回が初めてでした。

世界遺産「石見銀山」の銀を積み出した港として栄えたことから、温泉街としては日本で唯一、世界遺産に登録されている「温泉津温泉(ゆのつおんせん)」。なかでもこの「薬師湯」は、日本温泉協会最高評価オール5認定の薬効豊な天然温泉。

世界遺産「石見銀山」の銀を積み出した港として栄えたことから、温泉街として唯一、重要伝統的建造物保存地区に指定されている「温泉津温泉(ゆのつおんせん)」。なかでもこの「薬師湯」は、日本温泉協会最高評価オール5認定の薬効豊な天然温泉。

クロワッサン倶楽部 今回は、「男女の縁結び」ばかりがクローズアップされることの多い島根県を、「がんばる女性が癒やされる、元気になる」という視点でめぐる旅にしようと思ったんです。最初に「温泉津温泉」に行きました。

弓月 移動途中に港が見えたので、海近くの温泉街……と思いきや、細い山道を走ったのちにポツンと現れたレトロで穏やかな街でした。驚きましたね。島根のフィレンツェとも呼ばれているとか。石見銀山、世界遺産の温泉なんですよね。

薬師湯の屋上から見えるとんがり屋根の旧館(震湯)は、大正8年の木造洋館。この屋根越しに見える風景は石見銀山の新百景。

薬師湯の屋上から見えるとんがり屋根の旧館(震湯)は、大正8年の木造洋館。この屋根越しに見える風景は石見銀山の新百景。

クロワッサン倶楽部 街並みが江戸時代から変わっていないのだとか。入り組んだ通りや立ち並んだ町屋が印象的でした。そういえば、薬師湯(http://www.yunotsu.com/)のオーナーのマダムと話が盛り上がっていましたね!

弓月 東京の杉並で育ち、オーストラリアにも長く住んでらして、今は島根大学医学部の大学院に通っていらっしゃるという、とても素敵なマダムでしたね。

薬師湯のマダム、内藤陽子さん。温泉ツーリズムに取り組むなど、薬師湯の維持・保存のみならず「温泉」の効能を研究し、広く伝えるべく活動中。

薬師湯のマダム、内藤陽子さん。温泉ツーリズムに取り組むなど、薬師湯の維持・保存のみならず「温泉」の効能を研究し、広く伝えるべく活動中。

クロワッサン倶楽部 医学部で温泉の効能について研究していらっしゃるとか。ひょんなきっかけで温泉を継ぐことになってから、研究するというところまで極めてしまうというパワーに元気をもらいましたね。

弓月 自分の置かれた環境を最大限に活かしながら、努力も忘れず、でも慎ましやかで……。女性のあるべき姿の1つのだなぁと、憧れてしまいました。

クロワッサン倶楽部 温泉はにごり湯で、地元のかたが多かったのが印象的でしたね。愛されている、という感じで。

弓月 日本温泉協会で、最高評価の「オール5」を受けた100%本物のかけ流し湯温泉。鉄分が多く、数分ですぐ暖まる。カラダの芯からじわじわっと来る感じなんですよね。

弓月さんも湯治体験。

弓月さんも湯治体験。

クロワッサン倶楽部 その後は少し街の中に入り込んで散策しましたが、たくさん写真を撮っていらっしゃいましたね。

弓月 程よいレトロ感は散策にもってこいでした。撮影したいものがいっぱい!次回はヴィンテージ着物を着て歩きたいですね。

クロワッサン倶楽部 吹き抜ける風が気持ちよかったですね。薬師湯のマダムが教えてくださったんですが、温泉津は自然の地形を活用したまちづくりが行われてきているので、道は作られたものではなく、山の形と道のうねりが同じ形になっているのが特徴なのだとか。

弓月 ご夫婦での散策も素敵でしょうね。

レトロな温泉津温泉の町を散策。後ろに見えるのは大正ロマン溢れる木造洋館の薬師湯の旧館。現在はギャラリーとカフェになっている。

レトロな温泉津温泉の町を散策。後ろに見えるのは大正時代の木造洋館の薬師湯旧館。現在はギャラリーとカフェになっている。

クロワッサン倶楽部 次に、同じ温泉津温泉の旅館「輝雲荘」で「えびす丼」を食べました。厳密な決まりはないそうなんですが、地魚を使うことがルールなんですって。

弓月 島根特有のさしみ醤油をかけていただきました。

クロワッサン倶楽部
 あのお醤油、お好きでしたか?

弓月 大好きです!少し甘味があり、島根の地魚の美味しさを引き立てていました。特に、のどぐろや鯛などの白身魚にぴったりでしたね。歯ごたえあるブリも美味しかったなあ……。

クロワッサン倶楽部 お醤油のファンになって帰る方も多いんだそうです。

輝雲荘のえびす丼1400円。たっぷりの海の幸の下にはすり下ろしたとろろが隠れ、ボリュームたっぷり。

輝雲荘のえびす丼1350円。たっぷりの海の幸の下にはすり下ろしたとろろが隠れ、ボリュームたっぷり。

世界遺産・石見銀山のもとで栄えた町へ。

クロワッサン倶楽部 ランチのあとは世界遺産に登録された石見銀山へ移動。銀山のもとで栄えた「大森」の町を散策しました。

弓月 島根の「銀ぶら」ですね(笑)。大森の町並みは、レトロなたばこ売り場があったり、理容室があったり……。昔にタイムスリップしたかのようでした。

世界遺産「石見銀山遺跡とその文化的景観」のうち、文化的景観に当たる大森の町並み。江戸時代の武家屋敷や豪商の跡などが残る。

世界遺産「石見銀山遺跡とその文化的景観」のうち、文化的景観に当たる大森の町並み。江戸時代の武家屋敷や豪商の跡などが残る。

どの家の軒先にも季節の花が飾られているなど、さりげない心遣いが気持ちいい。

どの家の軒先にも季節の花が飾られているなど、さりげない心遣いが気持ちいい。


 

クロワッサン倶楽部 家々の軒先にさりげなく野の花が飾ってあったり、素敵でしたね。昔の商家が保存されている「熊谷家住宅(http://kumagai.city.ohda.lg.jp/)」は、一度入ると中が広くて驚き!

弓月 時代劇のセットみたいでしたよね。さらに、地下の隠し金庫の存在にびっくりしました!

クロワッサン倶楽部 中庭が眺められる広間も気持ちよかったし、台所も臨場感がありましたよね。二階も広々としていて。まるで今でも誰かが住んでいるみたいだなと思いました。

弓月 とても行き届いていて、細部に愛を感じました。

かつて石見銀山でもっとも栄えた古い商家である重要文化財・熊谷家住宅。幕末〜明治初年の姿に復元され、湯治の生活を伝える。

かつて石見銀山でもっとも栄えた古い商家である重要文化財・熊谷家住宅の広間。幕末〜明治初年の姿に復元され、湯治の生活を伝える。

熊谷家住宅の台所。大小10基の竈(かまど)など、スケールが大きくかつての暮らしがしのばれる。

熊谷家住宅の台所。大小10基の竈(かまど)など、スケールが大きくかつての暮らしがしのばれる。

クロワッサン倶楽部 大森の街の高台の観世音寺に上ったときに、街並みがキラキラしていることに気がついて。そういえば、温泉津温泉もそうでしたが、瓦の色がオレンジ色で光沢がある。それが光っているんですね。石州瓦というそうです。

弓月 石州瓦はとても丈夫で壊れにくいそうですね。色のイメージから、南洋のトロピカルな雰囲気もあって、可愛らしくて良いんですよね。

観世音寺。大森代官所の祈願寺で真言宗の寺院。岩山の上にあり、江戸時代には大森代官所が銀山隆盛を祈願するための祈願寺だった。

観世音寺。大森代官所の祈願寺で真言宗の寺院。岩山の上にあり、江戸時代には大森代官所が銀山隆盛を祈願するための祈願寺だった。

観世音寺から眺める、キラキラと陽に輝く石州瓦。島根の明るさのひとつの理由がここにある気がした。

観世音寺から眺める、キラキラと陽に輝く石州瓦。島根の明るさのひとつの理由がここにある気がした。

クロワッサン倶楽部 そういえば、イタリアの珍しいコーヒーにも出合いましたね。

弓月 イタリアの本社に、全国各地の写真を見せて「ここなら出店OK!」とお墨付きをいただいけたのが、石見銀山だったとマスターがおっしゃっていました。あんなに美味しいカプチーノを、世界遺産で飲めるなんて感激です。

クロワッサン倶楽部 古いものと新しいものが自然に同居している。それが印象的な散策でしたね。

カフェ・カリアーリ。世界遺産の町並みに似合うイタリアのコーヒーが美味。

カフェ・カリアーリ。世界遺産の町並みに似合うイタリアのコーヒーが美味。

文武両道、勝運の神様にご挨拶。

弓月 次に向かったのが物部(もののべ)神社(http://www.mononobe-jinja.jp)です。全国で唯一の、真っ赤な太陽を背負った鶴の御神紋!

クロワッサン倶楽部 ここは古来より文武両道の神・鎮魂の神・勝運の神として知られているところ。「がんばる女性」の後押しをしてもらおう、ということで行程に組み込みました。

物部神社。御祭神は「宇摩志麻遅命」。

物部神社。御祭神は「宇摩志麻遅命」。

宇摩志麻遅命が鶴に乗って勝運を運んできたという伝説にちなんだ御神紋「ひおい鶴」。

宇摩志麻遅命が鶴に乗って勝運を運んできたという伝説にちなんだ御神紋「ひおい鶴」。

弓月 本殿の裏側の山にも登りました。淀みない空気が下からふわーっと吹き上げてくるような、素敵なスポットでした。

クロワッサン倶楽部 本殿左手にある「勝石」にもぜひ触って、パワーを授かっていただきたいですね!

弓月 明日からがんばれそう!きっと勝てそうっていう元気をもらえると思いますよ!

クロワッサン倶楽部 この日の最後は、旧暦10月に全国から神々をお迎えするという稲佐の浜に行きました。

弓月 稲佐の浜は、大好きな場所になりました。なんて素敵な夕日が見られるところなんだろう……と。砂浜にそびえる弁天島のシルエットも本当に美しくて。いつまでも眺めていたいと思う風景でした。

稲佐の浜からは、海に沈む夕日を眺めることができる。

稲佐の浜からは、海に沈む夕日を眺めることができる。

地元で「べんてんさん」と呼ばれている弁天島。豊玉豊玉毘古命(とよたまひこのみこと)が祀られている。

地元で「べんてんさん」と呼ばれている弁天島。豊玉豊玉毘古命(トヨタマヒコノミコト)が祀られている。

クロワッサン倶楽部 夕日が海に沈んでいくのを見る経験なんて、ふだん関東圏に住んでいるとできないですものね。この日は天気も良くて、ラッキーでした。

弓月 天照大神から、国譲りの使命を受けた建御雷神(タケミカヅチノカミ)が大国主大神(オオクニヌシノオオカミ)と交渉した場所とも聞きました。神話の舞台にもなっているのが、出雲らしいですよね。ロマンがあります。

稲佐の浜の波打ち際でのんびり過ごす海鳥。

稲佐の浜の波打ち際でのんびり過ごす海鳥。

クロワッサン倶楽部 今日は温泉、世界遺産の街並み、神社、神話の浜…島根県らしさを少しずつ体験できた1日でしたね。

弓月 たった一日で、島根に恋してしまうような、そんな旅のはじまりになりました!

取材協力・(公社)島根県観光連盟
しまね観光ナビ
http://www.kankou-shimane.com/

島根への旅 2 神社めぐり〜神々の集う場所で、ご縁を結ぶ。
https://croissant-online.jp/topics/43224/
島根への旅 3 日本最古の美肌の湯・玉造温泉へ。
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島根への旅 4 江戸時代の気分で、お堀をめぐる船遊び。
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