メディア・アートで想像力アップ?自由研究もOK! 西新宿「ICC」。 | 読む・聴く・観る・買う | クロワッサン オンライン
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メディア・アートで想像力アップ?
自由研究もOK! 西新宿「ICC」。

文/写真・西島奈央(クロワッサン倶楽部読者モデル)

重田佑介《イデアの広場》の一場面

重田佑介《イデアの広場》の一場面

子供には楽しい夏休み、でも小学生の親は大変ですよね。ほっておくとゲームやテレビ三昧になってしまうから、あれこれレジャーを考え毎日スケジュールを埋めなくてはなりません。そして8月末には自由研究で焦る!なんて毎年のことじゃないですか?

夏に海や山もいいけれど、いつも親しんでいるデジタルメディアの仕組を知ってみたら、思わぬ発見があるかもしれませんよ。

 

子供の想像力は無限大。

「わぁママ、ここきれいだよ。星がいっぱぁい。」
「ほんとだ。見て、こっちには宇宙船もあるよ。」
ほの暗い空間に女の子とお母さんの声が響きます。

ここは西新宿にある、NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]。夏休みのキッズプログラム『しくみのひみつアイデアのかたち』展の中のひとつ《イデアの広場》で遊ぶ親子。

アニメーションが投影されている床は暗いので、ほんのり何かが動いているのしかわかりませんが、白い本をかざすとその”何か”がはっきりと見えてきます。様々な形の本を、手に持って歩いたり、床に置いてみたり、右へ行ったり後退したり、出会ったものによってストーリーは無限大。

重田佑介《イデアの広場》。置いてある白い本だけでなく、いろんなものに映してみても面白い。

重田佑介《イデアの広場》。置いてある白い本だけでなく、いろんなものに映してみても面白い。

女の子は白い本を両手に持って宝探しに夢中です。
「あ、みてみて。ここに赤いわんちゃん。」
ピクセル数の少ない画像がさらに想像力を掻き立てます。犬にも見えるし馬にも見える、鹿にもロボットにも。

「◯◯ちゃん、ぞうさんがこんなところにいたよ。」どこかへ行ってしまったぞうさんらしき物体を、お母さんも一緒に探していました。

さて、もう一組の親子。こちらはあたりをざっと見て、プロジェクターから投影される画像を確認すると「ふーん、きれいだね。」「さあ、早く行くわよ。」以上。その間だいたい40秒くらい。

もう少しじっくり遊んでいれば、高速回転する宇宙や地上から流れ出る銀河が見れるのに。でも親は待っていられないのです。わかります。いつもの公園からの帰り道、私もついつい早くしてと言っていました。

大人には無駄な時間に思えても、子供にとっては大事な想像の時間。たまにはゆっくり感じたり考えたりする世界に大人もつきあってあげたいものです。何かをクリアしてポイントがもらえるような興奮ではなく、結果はでないけど心に残る体験を。

 

自分でゲームを作ってみよう!

男の子は夏休みになると普段にも増してゲーム漬け。公園に遊びに行ったと思ったら、そこでもやっぱりみんなでゲーム。そんなに好きなら自分で作りなさい、と言ってみたお母さん、いませんか?

ゲーム好きな高学年の自由研究にいいなと思ったのが、《バイナリカードゲーム》。バイナリとは二進法のことで、コンピュータープログラムの基本の基本。「0」と「1」や「オン」と「オフ」、「白」と「黒」、などなんでもいいのですが、二つの意味を持たせることで、新しいルールを作りながらバイナリの仕組みを理解するゲーム。子供ってこういうことに対応能力がありますよね。
普段使っているスマホアプリもゲームも基本はこれだと思うとやる気もアップ。ワークショップもありますが、間に合わなかったらお父さんにちょっと頑張ってもらえば、キラリと光る自由研究ができそうです。

浦川通《バイナリカードゲーム》。「1」と「0」が27枚ずつ54枚のカードで構成されています。

浦川通《バイナリカードゲーム》。「1」と「0」が27枚ずつ54枚のカードで構成されています。

ICCにあるのは子供向けの作品ばかりではありません。他にもたくさんの作品が体験できます。しかも館内はほとんど無料というのがすごいところ。

8面のモニターを使った高谷史郎の作品《Toposcan/Ireland2013》は、モニターを横に何本もの線状の画像が1ピクセルずつ移動していき、やがて糸が織物を紡ぐように壮大な風景を映し出していくのですが、よく見るとそれが縦1ピクセルずつ静止していくんです。確かに今まで見ていた画像なのに、時間差でこんな風に静止して見ることは人間にはできません。

高谷史郎《Toposcan / Ireland 2013》。いくつかの風景があるのでそれぞれじっくり鑑賞したい。

高谷史郎《Toposcan / Ireland 2013》。いくつかの風景があるのでそれぞれじっくり鑑賞したい。

コンセプトやアルゴリズムは違いますが、岩井俊雄の《マシュマロスコープ》やセミトランスペアレント・デザインの《1つとたくさんの椅子》など、同じように時間差や画像変換を使った作品との違いを比べてみても面白そうです。どうやったらこんな映像になるの? と疑問を持ったら、館内には作品の案内をしてくれるナビゲーターが何人もいるので、どんどん聞いてみましょう。

スズキユウリ《ガーデン・オブ・ルッソロ》。スピーカーのような大きなホーンがついた箱が5種類。ホーンに向かって音を発すると、声がメロディになってでてきたり、逆さに再生されたり、5つの加工が体験出来ます。中身はどうなってるんでしょうか?

スズキユウリ《ガーデン・オブ・ルッソロ》。スピーカーのような大きなホーンがついた箱が5種類。ホーンに向かって音を発すると、声がメロディになってでてきたり、逆さに再生されたり、5つの加工が体験出来ます。中身はどうなってるんでしょうか?

他にも、一般にはあまり入ることのできない無響室体験や18年分の映像アーカイヴを検索してみるのもお勧めです。(*無響室の作品体験には制約がありますのでご確認ください。)

夏休みの後半、お子様と一緒にメディア・アート体験を!

NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]
http://www.ntticc.or.jp/index_j.html

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