読む・聴く・観る・買う

「和食本」で、世界に誇る食文化を深く味わう悦び。

文/写真・ふるしょうかや(クロワッサン倶楽部読者モデル)

はじめまして。クロワッサン倶楽部会員番号66のふるしょうかやと申します。大学事務の仕事をしているパート主婦です。性格的に森羅万象への好奇心が強く、毎日の生活から面白いものや美しいものを見つけることが、好きで愉しみで、それが自分の幸せです。今回、そんな特技を活かして「和を日常に取り入れる工夫」について連載コラムを持たせて頂くことになりました。どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

和へのアプローチ。

出窓生け花
お隣の庭先に咲いていた紫陽花。お裾分けいただいた一輪を「生け花」にして、出窓に飾る。

お隣の庭先に咲いていた紫陽花。お裾分けいただいた一輪を「生け花」にして、出窓に飾る。

和。日本にある文化。身につけるものから、食べるもの、書くもの、読むもの、沢山あります。

私と和文化との接点を。幼い頃は習い事で、書道/弓道/華道に触れてきました。大人になって着付を覚えてからは、茶道/香道/陶芸/俳句/龍笛/和太鼓/和食…にトライ済。と、書いてるだけで、この散漫な和心に冷や汗がでると同時に、和文化の幅広さに、改めて感心させられます。

そして、広いからこそ「どこから手をつけていいか判らない」という悩みも。「そもそも接点がない」「時間がない」「お金がかかる」…そういった悩ましさを、日本女性として凛と軽やかに解決できないでしょうか。だって、日本にはこんなにも、四季折々の自然の美しさや美味しさ、剛さや繊細さが、詰まっているのですもの。この豊かさを、毎日の生活の中で、お気楽に愉しめたら。私の創意工夫が、みなさまの「和の親しみ」のきっかけになれたら幸いです。


 

和食を、本で見て食べる。

最初に、ご紹介するのは「和食本を読むこと」です。2013年に文化遺産に選ばれた和食。世界に誇る食文化を、深く味わう悦びがそこにはあります。”ん、ただの読書では?”と思われるかもしれません。ひとまず「カトラリー」代わりに「蛍光ペン数本、四色ボールペン1本」を用意。そして、憧れの「和食店や食材について書かれている本」を机にドン!

憧れの和食本。京都の老舗料亭「菊乃井」三代目主人の村田吉弘氏の、京料理に対する心得が詰まっている。

憧れの和食本。京都の老舗料亭「菊乃井」三代目主人の村田吉弘氏の、京料理に対する心得が詰まっている。

あとは、心の赴くままにページをめくり、気になったワードに色を付けていきます。私の場合、緑は「知らない語彙、調理法、素材」、黄色は「料理の工夫、真心、事実」、ピンクは「料理にとどまらない、万物に通じるコトの本質」として、色分けしています。旬の野菜やお魚が、彩りよく美味しそうに盛られた和食。献立の立て方、食材の生かし方…読みどころはたくさんあります。まるで、どのお皿から頂こうか、箸が迷うように、珠玉の言葉をなぞります。とっても美味しい。

私も家庭では、主婦として、家族に料理をふるまっています。憧れの料亭には、食材も時間も道具も到底かなわない。しかし「相手に喜んで食べて貰って、元気の源としてほしい」「目で愉しませる盛付けで驚かせたい」といった、食を極めた料理人のスピリッツは、見習うに値する貴重な宝と感じます。おだしや、ごはんといった基本の極意を、目で文字や写真を追いながら、頭でその旨みをイメージして味わう。和食を、本で見て食べる。ほんの数ページから始められる高揚の時間です。

「だし」ページ。和食のベースである「だし、そもそもの役割」について言及。興味深い着眼点。

「だし」ページ。和食のベースである「だし、そもそもの役割」について言及。興味深い着眼点。

「ごはん」ページ。読んでいるだけで、ジワ~っと温かみに満たされる。『京料理の福袋』村田吉弘(小学館文庫)

「ごはん」ページ。読んでいるだけで、ジワ~っと温かみに満たされる。『京料理の福袋』村田吉弘(小学館文庫)


かといって、気になる本をぜんぶ新品で揃えるのは経済的にも収納的にも大変。そんな時は、図書館に行って目星をつけ、(マーカーで貪りたいほどに)欲した本だけを、古本屋でお得に買うのも一つの手。今は、Amazonなどネットショップで、珍しい本も簡単に手に入れられますものね。もちろん、新しい本を真っさらの状態から愛してゆくのもアリです。いろんな食器を集める愉しみがあるように、「美味しい本」とのたくさん出会い。こんな満腹中枢の刺激の仕方があると知ったのは、私の一大発見でした。

和食の最前線をレポートした本、料理人の理念にフィーチャーした本、料理写真にチカラを入れている本。いろんな味わい。

和食の最前線をレポートした本、料理人の理念にフィーチャーした本、料理写真にチカラを入れている本。いろんな味わい。

そして、こんな刺激的な体験をしたのなら…やっぱり食べてみたい。次回は、 “お得な実食方法” について、綴ります。

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