ミゾイさんのツイートには、女性の自立を促すことを主眼として発せられたものが多い。
〈考えなしの女は自分で自分の首を絞めていることに気づかない。考えなしの女は女の敵である〉。
こんな過激なつぶやきも。
「大事なのは自分の考えを持てるかどうかということです。そのためにはまず感じることが大切ね。感ずるから人間は、ああしよう、こうしようと考えるわけだけど、何も感じない人はそのまま通り過ぎちゃうでしょ。〈若い時に考えない人、年取ればなお考えない〉ってツイートしたことがあるけれど、惰性で生きるというか慣例に従うというか。そういう人が年を取ると嫁に面倒を見てもらうのが当たり前って、思うようになっちゃうんですよね」
女が賢ければ、まともな男ならばちゃんと評価して応じるもの。その力量がないのはダメ男。そして考えなしの女はそういう男に引っ掛かる。
「男は親の面倒を見なければいけないとか、小さいころから親に洗脳されてきて、親が一番大事、次が自分でその次が子ども、妻はその下みたいな感覚の人もまだいるでしょ。ガックリした女性がツイートしてくるんです。そんな男を相手にしたら女は不幸になるだけ。現に、子育ても介護も妻任せっていう還暦世代の男がまだ大勢いて、一番迷惑をかけてますよ」
高齢者批判をする上では、82歳という年齢も自衛のための大きな武器だ。
「敬えない年寄りは敬わなくていいとか、若い人がつぶやいたら人生経験もないのにけしからんで終わっちゃうでしょ。以前にも反論してきた還暦世代の男が私の年齢を聞いてくるから、80歳って書いたら引き下がっちゃった。『そんなこと言ってると婚期逃すぞ』なんて、言ってきた人もいるのよ（笑）」
『クロワッサン』931号より
●ミゾイキクコさん 主婦／1934年生まれ。お茶の水女子大学理学部卒業後、教職に。結婚後は専業主婦。2010年、ツイッター（@kikutomatu）を開始。著書に『何がいいかなんて終わってみないとわかりません。』（KADOKAWA）。
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