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【知っておきたいお金の制度】
医療費控除や助成金で得する方法

医療費控除から助成金まで、身に付けておけばおくほど得をする、暮らしに役立つお金の知識を総チェック。今回は「医療費控除」「障害年金」「緑化助成金」について解説します。

お金を守るポイントは、主に3つ。「貯める」「増やす」そして「支出を減らす」こと。この「支出を減らす」ために大いに活用したいのが、自治体の助成金制度。申請すればお金がもらえる、とてもお得なシステムだ。

こうした制度は、環境整備、雇用策、災害対策など国が普及させたいテーマに合わせて設けられている。なかには地域活性や治安維持を目的として、地方自治体が独自に実施しているものもある。

その内容は〝医・職・住〟をフォローするものが多く、種類も多岐にわたる。どんな制度が設けられているのか、また自分がそれらを利用できるのかどうか知りたい場合は、住んでいる街の自治体のサイトや広報誌を見て調べてみよう。または直接電話で自治体の窓口に「こんなことに困っているんですが、利用できる助成金はないですか?」など問い合わせると、最新情報を知ることができる。

【医療費控除】高額な歯科治療を受けた年は、戻ってくる金額が多いかも。

日本には健康保険制度があるため、医療費の自己負担額が天井なしに上がり続けることはない(高額療養費制度)。これに加えて、税金面でも負担を減らす制度がある。それが医療費控除だ。生計を共にする家族を含めて1年間(1〜12月)の医療費負担額が10万円を超えた場合、確定申告をすると税金が戻ってくる場合がある。まずは、

「医療費控除の対象になる医療費–高額療養費や生命保険金で補てんされた金額–10万円(総所得額が200万円未満の人は総所得額×5%)」で控除額を算出。

対象範囲は幅広く、かさみがちな歯科治療、治療目的の鍼灸マッサージ、ドラッグストアで購入した医薬品もOK。いずれも申告時には領収書が必要なので、失くさないように取っておこう。家族全員の分を合算し、一番所得の高い人が申告をすると、戻ってくる額がより大きくなる。

【障害年金】意外と知られていない年金制度、糖尿病やがんも支給対象に。

年金の被保険者が、病気やケガで障害を負い障害認定を受けると、生活を保障するために障害年金が支給されるーということを知っている人は多いだろう。しかし、その障害認定の範囲が、意外と幅広いことは、あまり知られていない。下の表にあるように、糖尿病やがん、うつ病・統合失調症などの精神疾患も支給対象となるのだ。

年金額は障害の等級や子どもの人数などによって決まる。例えば、障害基礎年金1級と認定された場合、97万5125円(月額約8万1260円)。

さらに子どもが1人いる場合は22万4500円が加算される(障害基礎年金は障害等級1~2級、障害厚生年金は1〜3級が受給要件)。

障害年金は、受け取らずにすむに越したことはない。しかし万が一、病気やケガで障害の状態になった場合、申請すればこれだけの金額を受け取れるということは、年金保険料を支払っている身としてはぜひ知っておきたい。そうすれば、いざというときに速やかに申請を行い、医療費や介護費、生活費の補てんに大いに役立てられるはずだ。

障害年金を受給するには、本人またはその家族による年金支給申請の手続きが必要。詳しい申請方法は、最寄りの年金事務所か市区町村の窓口へ相談を。

【緑化助成金】いいことずくめで人気の助成、花壇やシンボルツリーも対象。

街の緑化推進を目的に設けられているのが緑化助成金。ブロック塀を除いて生垣を造るなど緑化を行うと一部費用を負担してもらえる。

例えば東京都世田谷区の場合、生垣だけでなく、道路に接した部分に花壇を造る場合やシンボルツリーを植栽する場合、建物の屋上や壁面を緑化する場合にも費用の一部を助成している(例:生垣の場合、中木〈樹高1メートル以上〉1本あたり1万2000円まで。限度額は25万円)。

家を緑で飾りつつ、街の緑化にも貢献して助成金をもらえるとは、いいことずくめ。人気の助成金は募集枠が埋まりやすいので、早めに問い合わせを。

『クロワッサン』928号(2016年7月10日号)より

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