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センスの良さと思いやりを真似したい
「贈り物ストック」という方法。

タイミングを大事にしたいから、ギフト用にスタンバイしているという品々。

タイミングを大事にしたいから、ギフト用にスタンバイしているという品々。


東京・吉祥寺でギャラリーとパン屋さんを営む引田かおりさんは、昔から人に贈りものをするのが好きという、ギフトの名人。

「自分が欲しかったものや、気に入ったものは、みんなにわけたくなるんです。話だけよりも、そのものを渡したほうが、伝わると思うので」

さらに、贈りものは「スピードとタイミングも大切」と考え、すぐに渡せるよういつも何かしら準備している。お祝いしたい、お礼をしたいと思うことがあったら、その「熱い気持ちを伝えたい」と、1週間以内には先方に送るというから、本当に早い。次に会うときに渡そうなどと悠長なことはしない。

ギフト用にストックしている品々は自身も愛用するハンカチ、靴下などの気張らないものを中心に、バラエティに富んでいる。その中から数品を、相手に合わせて選んで贈る。

「親しい人なら、好みはわかっています。会話の中にヒントはいっぱいあるので、あの人はあれが欲しいと言っていたなとメモリーしておきます」

贈ったあとで「これ、欲しかったんです! どうしてわかったんですか」と言われたら、快感。

もう一つのポイントは「けちけちしない」こと。「この人だから予算はいくらぐらい」とは考えず、あげたいものをあげる。そして、「自分があげたくてあげたのだから」と、相手が気に入ってくれたか、使ってくれているかといったその後についての関心は手放す。

「たとえばその人が、いまはちょっと違うなと思って、贈ったものを他の人にあげても、それはそれでいいのです」

そうした割り切りが、引田さんをますます贈りもの上手にしています。

 最近、引田さんのまわりは出産ラッシュ。自身の孫をはじめ、店やギャラリーのスタッフ、知り合いの作家がおめでた続きで、「本当に少子化? と思うほどです」。そのため、ベビーキルトやママバッグなど、出産祝い用の品々をスタンバイ。

「出産祝いは赤ちゃんのものをたくさんいただくと思うので、出産で頑張り、これからも楽しいけどたいへんなママへ、着心地のいいトレーナーや靴下、腹巻きなどを組み合わせて贈ります」

すでに20枚は贈っているベビーキルト。マリメッコの ヴィンテージファブリックをメインに北欧の布を用い たもので、「パッと明るい色味はさすが! 差し上げる と必ず赤ちゃんが寝ている写真が送られてきて、うれ しいです」。意外と軽く、手洗いもできる。

すでに20枚は贈っているベビーキルト。マリメッコの
ヴィンテージファブリックをメインに北欧の布を用い
たもので、「パッと明るい色味はさすが! 差し上げる
と必ず赤ちゃんが寝ている写真が送られてきて、うれ
しいです」。意外と軽く、手洗いもできる。


◎引田かおりさん『ギャラリー・フェブ』オーナー 吉祥寺の街をこよなく愛する。著書に『私がずっと好きなもの~衣*食*住の宝もの~』(マイナビ)

『クロワッサン』913号(2015年11月25日号)より

『クロワッサン』最新号からはこちらの記事もどうぞ!
グルメなあの人も舌鼓! 名店が打ち出す新定番贈り物。
https://croissant-online.jp/topics/38650/

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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