センスの良さと思いやりを真似したい
「贈り物ストック」という方法。
東京・吉祥寺でギャラリーとパン屋さんを営む引田かおりさんは、昔から人に贈りものをするのが好きという、ギフトの名人。
「自分が欲しかったものや、気に入ったものは、みんなにわけたくなるんです。話だけよりも、そのものを渡したほうが、伝わると思うので」
さらに、贈りものは「スピードとタイミングも大切」と考え、すぐに渡せるよういつも何かしら準備している。お祝いしたい、お礼をしたいと思うことがあったら、その「熱い気持ちを伝えたい」と、1週間以内には先方に送るというから、本当に早い。次に会うときに渡そうなどと悠長なことはしない。
ギフト用にストックしている品々は自身も愛用するハンカチ、靴下などの気張らないものを中心に、バラエティに富んでいる。その中から数品を、相手に合わせて選んで贈る。
「親しい人なら、好みはわかっています。会話の中にヒントはいっぱいあるので、あの人はあれが欲しいと言っていたなとメモリーしておきます」
贈ったあとで「これ、欲しかったんです! どうしてわかったんですか」と言われたら、快感。
「たとえばその人が、いまはちょっと違うなと思って、贈ったものを他の人にあげても、それはそれでいいのです」
そうした割り切りが、引田さんをますます贈りもの上手にしています。
最近、引田さんのまわりは出産ラッシュ。自身の孫をはじめ、店やギャラリーのスタッフ、知り合いの作家がおめでた続きで、「本当に少子化? と思うほどです」。そのため、ベビーキルトやママバッグなど、出産祝い用の品々をスタンバイ。
「出産祝いは赤ちゃんのものをたくさんいただくと思うので、出産で頑張り、これからも楽しいけどたいへんなママへ、着心地のいいトレーナーや靴下、腹巻きなどを組み合わせて贈ります」
◎引田かおりさん『ギャラリー・フェブ』オーナー 吉祥寺の街をこよなく愛する。著書に『私がずっと好きなもの~衣*食*住の宝もの~』(マイナビ)
『クロワッサン』913号(2015年11月25日号)より
『クロワッサン』最新号からはこちらの記事もどうぞ!
グルメなあの人も舌鼓! 名店が打ち出す新定番贈り物。
https://croissant-online.jp/topics/38650/
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