肩がこる、腰が痛い。マッサージなどに通ってもなかなかよくならない……。
富永ペインクリニック院長の富永喜代さんによると、痛みの原因は複雑に絡み合っているという。
「痛みには『炎症の痛み』『神経の痛み』『心理的な要因による痛み』の3種類があって、互いに影響し合っています。心理的な要因には、ずっと痛みが続くのでは?という不安や、痛いと言えば学校に行かなくて済むといった体験に基づく『痛み依存』など、脳が痛みを記憶してしまうものもあります」
しかし、どんな種類の痛みも、自分でコントロールできる、と富永さん。
「少しでもいいので筋肉を動かしてほぐすと、血行がよくなり血液と酸素が患部に多く運ばれて治りやすくなるのです。また、気持ちよさという『よい情報』を脳に送ることで身体はリラックスし、痛みが和らいでいきます」
そこで富永さんがすすめるのが、ひとつのエクササイズにかかる時間はたったの1分だけという「1分体操」。無理せず毎日、気軽に続けることで痛みの改善や予防にもなる。
「力を入れるときに息を吐くようにして、気持ちよいと感じる範囲で身体を動かし、強い痛みを感じたらやめましょう。けがや病気、炎症がある場合は、医師に相談してから始めてください」