からだ

フルーツ、日本酒から昆布まで。身近な素材でつくる入浴剤。

日本人は古くから、菖蒲湯や抽湯などの薬湯に親しんできました。

「薬湯は民国療法であり、無病息災を願う行事でもありました。薬湯の効用は、血液循環がよくなる、肌の保湿力が上がる、気分のリフレッシュなどですが、それらの効果は、今では科学的に証明されています。ですから、季節の行事としてだけでなく、もっと日常的に薬湯を楽しんでほしいと思います」

と、東京ガス都市生活研究所主幹研究員の青柳恵子さん。

今回は、手軽さがおすすめの薬湯を5つ紹介してもらいました。

 

グレープフルーツ風呂

グレープフルーツの精油が肌の表面を覆い、水分蒸発を防ぎます。香りは緊張をやわらげ、気分すっきり。集中カ低下を防ぐという研究も。

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1.グレープフルーツ2〜3個分の皮を流水できれいに洗い、乾いた布などでよく拭き、表面のワックスを取り除く。

2.皮を布袋などに入れ、ほどけないように口を縛り、お湯をはった浴槽内で3分ほど揉んだあと、そのまま湯船に浮かべる。

 

昆布風呂

昆布に含まれるアミノ酸などの成分には、細胞を活性化する作用があるほか、保湿効果も。

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1.乾燥昆布を5cm角に切り、ひとつかみ分(約15g)を布袋などに入れ、ほどけないように口を縛る。

2.鍋に1と、かぶるくらいの水を入れ、水から煮出し、沸騰したら煮汁ごと湯船に入れる。

 

はちみつ風呂

ビタミンB群、c、鉄分、カリウム、カルシウムなどのミネラルが豊富。自然派のパックにも使われますが、入浴剤としても優秀。

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お湯をはった浴槽に、好みのはちみつ(100ml)を入れ、よく混ぜる。

 

ハトムギ風呂

漢方薬局で売られているヨクイニン(外皮を取り除いたハトムギ)のほか、市販のハトムギ茶を利用してもOK。

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1.ハトムギ(100g)を布袋などに入れ、ほどけないように口を縛る。

2.鍋に1と、かぶるくらいの水を入れ、水から5分ほど煮出し、煮汁ごろ湯船に入れる。

 

日本酒足湯

手足の末端までホカポカ。肌もスベスペに。お風呂に入れてもいいですがが、アルコールに弱い人には刺激になるので、足湯がおすすめ。

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ふくらはぎくらいまで浸かる容器(なければくるぶしまで)に40〜42度のお湯をはり、好みの日本酒(100ml)を入れてよくかき混ぜ、20分ほど足浴する。

 

「ほかにカモミール、ハッカ、パセリ、セロリ、どくだみ、よもぎ、みかんの皮、大根の葉っぱなど、薬湯として利用できるものが身近にたくさんあります。時には自然素材の薬湯で。お風呂に浸かる楽しみが増えますよ」(青柳さん)

 

◎青柳恵子さん╱東京ガス都市生活研究所主幹研究員。生活者のニーズを研究し、食・入浴・住空間に関する情報発信を行っている。

『クロワッサン』894号(2015年2月10日号)より

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