ビューティー

杜氏さんの色白で美しい顔や手。
その秘密は酒粕パワーでした。

大学で教壇に立ちながら、ジャーナリストとして多方面からアンチエイジング情報を発信し続けている宇山恵子さん。大の日本酒好きで、初めて酒蔵を訪れたときに驚いたことがあります。それは杜氏さんたちの肌が白く、きめが細かくてしっとりと美しいことでした。

「年配の方なのに? 不思議に思って聞いていたら、『酒粕を飲むときれいになる』と教えてもらったんです。それも火にかけたらダメだって。その方法で酒粕の甘酒を作って飲むようになり、25年続けています。おかげで50代には見られませんよ」

作り方は手間要らず。酒粕を55度ぐらいのお湯で溶かして1〜3時間おくだけ。薄めて飲めば酒粕酵母たっぷりでお腹にやさしい甘酒に。味噌汁にれれば減塩になり、シチューに混ぜたり、ドレッシングを作ればカロリーオフもでき、応用自在。

「酒粕には美白効果の高いアルブチンやコウジ酸、新しい細胞を作り、肌や髪の若々しさを保つビタミンB群など、美肌にいい成分がたくさんあります。日本酒は世界一手間をかけて造るお酒。米を磨いて雑味になるぬかや胚芽を取り、良質なたんぱく質がグッと凝縮されているので、それが麹と一緒になって発酵し、うまみがたっぷり含まれるようになるんです」

日本酒は吟醸、大吟醸と格が上がるほどおいしくなる。それと同じことが、酒粕にも言えるそう。

「おいしい日本酒の酒粕はやっぱりおいしいんです。大吟醸の酒粕で甘酒を作ると色が黄色っぽくならず、白くてうまみが多くてだしが効いている感じ。吟醸粕とか、なるべく上質の酒粕を使ったほうがいいですね。愛飲している日本酒があるのなら、蔵元に酒粕を分けてもらえるか聞いてみるといいですよ。私もそうやって全国から酒粕を入手しています」

美白成分が含まれている上に、余分な糖や脂を排出するデトックス効果、保湿作用もあり、美肌効果が期待できると注目されている酒粕。その甘酒も大きな可能性を秘めています。

 

宇山さんの甘酒レシピ

材料(作りやすい分量) 
酒粕(板粕)300g、温湯(約55℃)300㎖
作り方 
1.冷蔵の酒粕が常温になるまで置いておく。
2.保存容器に、酒粕をちぎって入れ、約55度の湯を注ぎ、フタをする。
3. 2をバスタオルなどで包み、暖かい場所(冬ならホットカーペット、こたつなど)に1~3時間おく。
※保存は冷蔵庫で約1週間

作り方は手間要らずで、応用力抜群の甘酒。

作り方は手間要らずで、応用力抜群の甘酒。

ホット甘酒

材料(2人分) 
熱湯1カップ、甘酒1カップ、はちみつ・シナモンパウダー各適量
作り方 
熱湯に甘酒を混ぜ、カップに注いではちみつやシナモンパウダーで好みの味にする。


 

甘酒ドレッシング

材料(2人分) 
甘酒40㎖、オリーブ油20㎖、レモン汁10㎖、塩ひとつまみ
作り方 
材料すべてを混ぜ合わせてドレッシングを作り、 サラダに添える。

吟醸粕のようななるべく上質の酒粕で甘酒を。

吟醸粕のようななるべく上質の酒粕で甘酒を。


 

◎宇山恵子さん 京都府立医科大学特任教授。東京医科歯科大学非常勤講師。/国内外のエイジングケアに精通し、ヨガ講師、メノポーズカウンセラーなど医療・美容分野で幅広く活躍。

『クロワッサン』900号(2015年4月25日号)より

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